チケット転売サイトの老舗・チケット流通センター。
しかし、不正転売防止対策が強まる中、定価以外の価格で売買することに不安を感じる人も多いはず。
そこで、ここではチケット流通センターの仕組みと注意すべき点についてわかりやすく解説していきます。
どんな場合にチケ流が向いているのか、逆に利用しない方が良いのかなども具体的に紹介!
安心して利用するために、きちんと理解してから取引しましょう!
※ 情報は執筆時のものです。法令などが改定される可能性もあります。チケットの売買はマナーを守って適切に行いましょう。
チケット流通センターとは?
チケット流通センター(略:チケ流)は、公演やイベント、商業施設など幅広いチケットのリセールを20年以上行っている老舗サイト。
チケットを売りたい人と買いたい人をマッチングさせてくれます。
多くの販売サイトが自社で扱ったチケットのみリセール(譲渡/転売)を受け付けるのに対し、チケット流通センターには縛りがありません。
販売元を問わないので、買ったのにチケットを使えなくなった人、買えなかった人にとって有難い存在。
ただし、チケットの不正転売を防止するため、近年、入場時の本人確認が厳しくなっています。
このような情勢の中、チケット流通センターでの取引に不安を覚える人も多いはず。
でも、チケ流も様々な対策を講じ、不正転売のチケットの流通を抑止しています。
正しく利用すればチケットを無駄にせず、目的のライブにも行けるのです。
まずは、チケ流というリセールサイトの特徴を理解することが大切です。
合法?違法?チケット不正転売禁止法とは
初めにお伝えしますが、チケットをリセール(転売)すること自体は違法ではありません。
したがって、チケット流通センターも違法ではありません。
ただし、問題がゼロではないんです。
まずは、チケット不正転売について簡単にふれておきますね。
現在有効な法令は、2019年6月14日に施行された『特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律』で、通称❝チケット不正転売禁止法❞と呼ばれています。
この「特定興行入場券」とは、どんな種類のチケットなのか、わかりやすく表現すると次のようになります。
【 特定興行入場券とは 】
次の3つの条件をすべて満たすチケットのこと。
- チケット券面などに❝興行主の同意のない有償譲渡は禁止❞という内容の文言が明示されている。
- イベントの日時・場所と、入場資格者または座席が指定されている。
- 販売時に、入場資格者または購入者の氏名と連絡先が確認され、その旨がチケット券面などに表示されている。
大規模なライブやコンサート、スポーツ観戦など、チケットのほとんどが❝特定興行入場券❞といえますね。
もはや日時や座席指定は当たり前ですし、購入時の氏名・連絡先の確認も何らかの方法で行われているのが普通。
券面に氏名が表記されていなくても、購入時に確認されていれば上記③は満たされますから注意してください。
また、紙チケットだけでなく、電子チケットやQRコードなどのチケットも対象です。
そして、この法令には、❝業として行う有償譲渡であって、販売価格を超える価格をその販売価格とするもの❞を不正転売と定義しています。
では、もう少し具体的に、何が良くて何がダメなのでしょう?
簡単に言うと…
【不正転売とは】
興行主が事前に同意していないチケットを
- 繰り返し転売(反復継続)する行為(⇐ 業として行う有償譲渡)
- 販売価格よりも高い値段で転売する行為
となります。
つまり、転売を目的として何度も出品し、利益を求めて券面の価格を上回る金額でリセールするのはNGということです。
難しいのは❝どこからが不正なのか❞という点。
チケットの転売を❝業として行う有償譲渡であって❞という表現があいまいなため、それなら少しぐらい…という解釈をする人も出てきてしまうからです。
しかし、ここがポイント!
業というのは業者や会社組織だけでなく、個人も含むということ。
サイドビジネスのようにお小遣い稼ぎをするのも、高い値段で出品を何度も繰り返すのも、業とみなされ不正転売と判断される可能性があるということです。
不正だと判断されたら犯罪。
とにかく商売っ気を出してはいけないんです。
でも、冒頭でお伝えした通り、転売自体は合法だということ。
つまり、利用の仕方さえ間違わなければ、チケット流通センターはチケットを売買したい人にとって便利なリセールサイトだと言えます。
なお、チケット流通センターでは不正転売を抑止するために、売り手(チケットの出品者)の身元と現住所を確認しています。
この2点はかなり厳格に行っており、まず、身元の確認には公的身分証明書のアップロードが必要です。
運転免許証・マイナンバーカード・パスポートのように顔写真付きなら1点でOKですが、保険証や住民票など写真なしなら2点用意しないとなりません。
もちろん、チケット流通センターに登録した氏名・生年月日・住所などが一致していることが条件です。
これらをアップロードして審査に通ると、次は現住所の確認。
証明書で確認された住所宛にチケ流から郵便が届きます。
これは転送できないハガキで送られるので、郵便局に転居届や転送届を出していると受け取れません。
そして、ハガキに書かれた❝住所確認コード❞をチケ流公式サイトのマイページに入力することで、本人確認が成される仕組みになっています。
これにより、不正な転売や偽造チケットの出品などを行った売り手を特定し、取引停止にすることが可能になるというわけです。
しかし、不正転売の取り締まりはイタチごっこ。
チケ流から悪質な出品者を完全に排除することは難しいのが現状です。
だからこそ、利用する私たちが十分に注意して、適正な取引をしましょう!
チケ流のメリット
チケットのリセールサイト(フリマサイト)はいくつかありますが、チケット流通センターならではのメリットがあります。
多数のサイトを見てきた管理人Uniが特に推したいポイントを挙げていきますので、ぜひチェックしてみてください。
このように、他のリセールサイトには見られないメリットが多いのがチケ流。
電子チケットのリセールを行う所は多いものの、発券済みの紙チケットや、他で購入したチケットは受け付けてもらえません。
業界公式を掲げる『チケトレ』なら他社で購入したチケットもリセールできますが、こちらは紙チケットのみ。
売り手にも手数料が発生するマイナス面もあります。
その点、購入先や券種・状態を問わずに取り扱うチケ流は、チケット代金を取り戻したい人にとっては便利な存在。
加えて、チケットが届かないトラブルには全額返金の補償がされていたり、ネット事業者には珍しく、問い合わせ用の電話が用意されている安心感も大きいですよね。
初めて利用する人にも優しい。
個人情報を守れる。
リセールに出品したい人・買いたい人の痒いところに手が届く。
…そんなサイトを目指している印象を受けました。
チケ流のデメリット
一方、チケ流ならではのデメリットもあります。
理解しておかないとトラブルの元になりかねないので、知っておきましょう。
これらのうち、最も気になるのは価格が均一ではないという点ではないでしょうか?
チケ流では売り手が取引価格を決めるため、例えば隣同士の席番チケットでも価格が異なることがあります。
需要と供給のバランスによって、数の多いチケットや人気のないチケットは安くなりますし、反対なら高くなる傾向にあると言えるでしょう。
そのため、買い手は自分が希望する条件と価格に見合うチケットを探さないとなりません。
上手くいけば良いチケットをリーズナブルに購入することもできるので、必ずしもデメリットとは言えませんね。
ただ、売り手が転売を目的として繰り返し出品し、利益を得ている可能性もあります。
買い手がそのチケットを購入することの良し悪しを判断しなければならないわけです。
チケ流も監視していますが、怪しいチケットには手を出さない方が賢明です。
もう一点、入場保証がないところも不安材料です。
チケット流通センターが代金を補償するのは、問題のない取引をした買い手の元にチケットが届かなかった場合。
正規であっても、興行主が加工や破損のあるチケットを不可としていると、入場できません。
そのため、あらかじめ公演ホームページなどで入場ルールを確認するか、出品チケットの情報欄に「塗りつぶしなし」マークが入ったチケットを選ぶのがおすすめです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください!
チケ流はこんな人におすすめ!
前述のように、チケット流通センターにはメリット・デメリットがあります。
では、どんな場合にチケ流での購入が向いているのでしょうか?
① たくさんの種類・枚数のチケットから条件に合うものを選びたい!
チケット専門のサイトですから、フリマサイトよりも断然チケットが集まります。
さらに、様々な購入先のチケットが集まるので❝○○限定❞やファンクラブ直販のチケットも入手できるのが強み。
人気アイドルや劇団四季、宝塚歌劇団などは特に人気のチケットです。
※ これらのチケットは❝特定興行入場券❞に該当することが多いので注意。転売禁止の場合があります。
加えてディズニーランドやディズニーシー、USJといったテーマパークのほか、舞台挨拶などがある映画のチケットなども取り扱っているのは大きな魅力!
このようなチケットは、元の販売サイトでリセールできないことが多いため、フリマサイトに出品されるケースが多いですが、トラブルがあっても個人間で対応というのが一般的。
チケ流なら公正なルールと補償の元でリセールや購入できるので、フリマサイトより安心感がありますね。
② プロ野球4球団の公式・公認サイトだから超安心!
Jリーグやラグビー、バスケットボールやバレーボール、フィギュアスケートやプロレスなど多くの観戦チケットが集まるのがチケ流の良いところ。
プロ野球はセ・リーグ、パ・リーグはもちろん、オープン戦や交流戦など多彩なチケットが扱われています。
そんな中でもイチオシなのが、『西武ライオンズ』『千葉ロッテマリーンズ』『オリックス・バッファローズ』『日本ハムファイターズ』の公式・公認のリセールサイトとなっているところ。
上記4球団のチケットにはリセール価格の上限・下限が設けられているなど、公式・公認ならではのルールがあるので、詳しくは こちら をご覧ください。
③ 手数料をかけずに出品したい!
行けなくなったチケットの代金を取り戻すためにリセールするのに、手数料がかかったら損をする…。
そう考える人も少なくないと思います。
特に紙チケットを取り扱うリセールサイト(例:チケトレ)やフリマサイトでは出品手数料や販売手数料がかかることも多く、メリットが少ないと感じるかもしれません。
その点、チケット流通センターは出品者の負担はゼロ!
送料も購入者負担にできるため、希望した出品額通りの金額を受け取れますよ。
④ 売れたらすぐにチケット代金を受け取りたい!
チケットの受け渡しは、リセールにおける重要なステップの1つ。
ですが、別のサイトではもう一つの需要なステップ❝会場への入場❞ができた…つまりチケットがちゃんと使えた時点で売り手へ支払うようになっているところもあります。
これだと、チケットのリセールが成立してから1~数週間、代金は保留扱い。
売った人が実際にお金を手にするまでに、長い時間がかかってしまうことも珍しくはありません。
一方、チケット流通センターでは買い手から代金を一時預かり、買い手が間違いなく該当のチケットを受け取ったことを報告すると、預かっていた代金を売り手に支払うシステムになっています。
つまり、チケ流はチケットの受け渡しが完了した時点で支払いに進めるんです。
そのため、チケット発送から数日で代金を受け取ることも可能!
早く代金を受け取りたい売り手には嬉しいシステムですね。
注:電子チケット、同行者募集は公演日以降の支払いです。
転売チケットの掲載や購入の方法・注意点などについては、こちら(出品したい人のための解説記事・購入したい人のための解説記事)をご参照ください !
こういう人にはおすすめしません!
一方で、チケット流通センターでの取引に向かないケースもあります。
これは当サイト管理人Uniの完全なる私見ですが、公式リセールサイトと比べたときに「便利だけどリスクがあるな」とか「ちょっと注意が必要だな」と感じる部分があるからです。
特に下記の点を優先したい人や該当する人は、チケ流での取引に不満や不安を感じるかもしれません。
該当する場合、どういう対応になるのかを確認してから取引することをおすすめします。
● 安心して取引したい人
チケ流では基本的に売り手の任意の価格になっています。
出品されているチケットの価格や売り手の行為が、不正転売に該当しないと断言するのは難しいかもしれません。
そのため、券面価格より高いチケットを買うことに不安を感じるなら、無理はしない方が良いでしょう。
● 入場を保証してほしい人
チケット流通センターは売買成立後、買い手の元にチケットが届かなかった場合は全額返金の補償をしてくれます。
また、代金の受け渡しを仲介してくれるので、代金未払いの心配はありません。
しかし、受け取ったチケットの氏名欄が黒く塗りつぶされていたなどの加工や破損があり、興行主が入場不可と判断した場合でも補償の対象外。
…というのも、チケ流では買い手がチケットを受け取った時点で売り手への支払いが完了=取引終了。
そのため、その後のトラブルにはチケ流が開示した売り手の情報を元に、買い手が対応するしかないのです。
受け取ったチケットが使用可能かどうかは、チケットの状態と主催者側のルール次第。
そして、それは購入時に買い手が確認して判断するしかないのです。
買ったチケットで確実に入場したい、入場できないなら返金してほしい…そういう人は後述の『チケトレ』を利用した方が良いかもしれません。
● 未成年の人
デメリットの項で触れたように、18歳未満の人はチケ流を利用できません。
18歳以上でも未成年だと保護者の同意が必要です。
ただし!チケ流では本人確認が必要なチケットは基本的に扱っていないので、入場する人が購入しなければならない縛りはありません。
良いチケットを見つけたら、法定代理人の保護者など信頼できる大人にチケ流で買ってもらうのが良いでしょう。
万が一のトラブルも考慮して、第三者に頼むのは止めておきましょう。
➡ それならどうすればいい?
ここに挙げたリスクを解消もしくは軽減した上でチケットのリセールをしたいなら、別のサイトを利用するのが一番です。
合法的なリセールで入場保証あり…を望む場合、公演の電子チケットなら販売元で行う「公式リセール」が一番確実です。
ただ、公式リセールだと価格は券面通り。
割高になることはありませんが、ディスカウントもありません。
とにかくリスクを回避してチケットを入手したいという人は、
などの公式リセールサイトを検討してくださいね。
なお、これらのサイトでは発券済みの紙チケットを取り扱わないのが一般的です。
紙チケットの場合は、
を検討しましょう。
チケトレは出品手数料がかかるので、売り手に不利な印象がありますが、買い手には入場保証(使えなかったら全額返金)があるので、購入者にとっては魅力的なサイトです。
未成年でも出品・購入する方法があります。
また、運営が販売大手❝チケットぴあ❞というのも大きな安心感!
チケ流にも他の公式リセールにも一長一短あるので、自分にあったシステムのサイトを利用するのがおすすめです。
なお、開催地を選ばなければ正規のチケットを手に入れられることもあります。
おすすめは北陸エリア!
高額なプラチナチケットを買うつもりでいたなら、正規のチケットを購入し旅行を兼ねて行ってしまうのも楽しいですよ!
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
問い合わせ先
チケット流通センターは販売サイトの中でも格段に親切!
「サイトの使い方がわからない」といった困りごとに電話で対応してくれるのは非常に良心的です。
実際のチケ流サイトを見ながら質問すれば、スムーズに解決しやすいでしょう。
受付時間はありますが、365日対応してくれるのは有難いですね。
繋がりにくいことも多いので、時間に余裕があるときに問い合わせましょう。
【 電話での問い合わせ先 】チケ流コールセンター
:WEBサイトの使い方に関する質問に対応
☎ 03-4330-9000
受付時間:9:00~18:00(年中無休)
一方、取引に関する内容は、専用の問い合わせフォームを利用します。
こちらのボタンから問い合わせ用のサイトが開けますので、ご利用ください。
会員専用と会員以外の人ではフォームが異なるので、選んでくださいね。
【お問い合わせフォーム】
カスタマーサポート:取引に関する内容に対応
対応時間:9:00~18:00(土日祝日を除く)
回答はメールで届きます。
チケ流のアドレス(support@ticket.co.jp)が迷惑メールに振り分けられないように、受信設定しておいてくださいね。
フォームなら電話と違って24時間いつでも問い合わせることができますが、チケ流の対応時間は9時から18時、週末と祝日は対応していないので、回答まで数日かかる場合もあります。
ちなみに会員登録済みの人は、ログインしてからフォームを開きましょう。
具体的な取引内容をサポート側に把握してもらえますし、的確なアドバイスが受けられますよ。