安い旅行保険でも加入すべき?補償に落とし穴?正しく選べる基礎知識

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安心感を得たいのは旅行のときも同じ。
いや、旅行なら尚更かもしれませんね。

でも、旅行の保険には傷害保険やキャンセル保険、クレジットカード付帯保険などがあり、種類や約款が複雑でわかりにくいと感じたことはありませんか?

そこで、今回は旅行で役立つ保険について初心者にもわかりやすく解説

旅行中に遭遇しやすいトラブルや、名前を見ただけではわかりにくい補償の内容、さらに各保険の注意したい点について、具体的に詳しく紹介していきます。

旅行の準備にぜひご覧ください!

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基本の知識と保険の選び方

旅行の保険は、各保険会社が提供する保険によって、いくつかの補償が組み合わされていることが多いです。

また、同じ保険でも保険料の安いプランと高いプランでは、補償の限度額(支払われる保険金の上限)が異なります。

さらに保険期間や年齢、適用外となる事柄も設けられていることが一般的。

まずは、自分が申し込もうとするプランの補償内容や限度額をよく確認しておくことが大切です。

そのためには、各保険の❝約款(やっかん)❞を一読しておくことが重要。
でも、保険選びの段階から約款を読んでいては、かなり時間がかかりますね。

次項を参考に自分が補償してほしい内容を選び、保険料とのバランスを見て決めていくと良いでしょう。

旅行保険の種類

旅行にまつわる保険には数種類あり、その名称は保険会社によって様々で、補償の範囲も単体だったり組み合わさったりしています。

そのため、自分が検討している保険が何を対象にしているのか知ることが大切です。

でも、「〇〇補償」といわてもピンときませんよね。
まずは、様々な補償について理解しておきましょう。

分かりやすくするために、できるだけ小さい範囲(傷害/疾病など)の補償を1つの単位としてお伝えしていきますので、保険選びの参考になさってください。

ケガや病気になったとき

旅行保険

いつもと違う環境の旅先では、体調を崩したり、思わぬケガをしたりする可能性がありますね。
しかも海外だと、食事や気候の大きな変化についていけないことも。

おまけに、健康保険が使えない海外での治療費は、高額になることも珍しくありません。

さらにケガなどをして自力で帰れない場合は、寝台車で移動したり家族に迎えに来てもらわなきゃならないかも。
これらの移動費用や家族の旅費は大きな負担になります。

このような旅先でのケガ・病気に備える保険は、旅行中の必須アイテム。
特に海外旅行時は必ず申し込んでおきたいタイプの保険です。

補償の内容は次の通りですが、保険会社やプランによっていくつか組み合わされていることが多いです。

自分の健康状態や旅先によって適切なものを選ぶようにしましょう。

補償の範囲も保険会社やプランによって細かく規定されているので、注意してくださいね。
バンジージャンプやパラグライダーなど危険を伴うアクティビティでのケガなどは補償外となっていることもありますよ。

補償の内容(例)一般的な名称
旅先で入院・手術の治療費を支払ったとき治療費用補償
旅先での病気・ケガが原因で死亡または後遺障害を生じたとき疾病死亡補償
傷害死亡補償
傷害後遺障害補償
旅先で病気にかかり死亡したとき疾病死亡補償
本人の輸送費用、迎えが必要な場合や、
搭乗中の航空機・船舶の行方不明時の親族の交通費など
救援者費用補償

持ち物の紛失・盗難・故障などに備えたいとき

旅行保険

美しい景色に見とれたり、道に迷ってしまったり。
ショッピングに気を取られて、注意力が散漫になってしまうのは、旅行中ある程度仕方のないこと。

だからこそ、旅行者を狙った盗難は後を絶ちません。
特に、治安の悪いエリアや海外では気を付けていても、相手は一枚上手です。

ターゲットにされやすい日本人は、盗難保険にも加入しておくのがおすすめです。

特にアメリカの空港ではスーツケースに施錠できない(TSAロックを除く)ため、中身を抜き取られることもあります。

TSAロックの詳細についてはこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

酷いときは、受託手荷物を受け取る空港のターンテーブルからスーツケースごと持ち去られたり、別の飛行機に乗せられてしまって届かなかったりする事例も…。

このようなときは当面の着替えや下着など購入しなければならず、思わぬ出費につながります。

また、パスポートが盗難にあうと手続きに時間を要するため帰国できず、追加の宿泊費が必要になることも。
さらに、荷扱いが乱暴なこともある海外の空港では、スーツケースを壊される事例もあります。

もちろん自分の不注意でカメラを落としたり、置き引きやスリなどの被害も考えられます。

こういった被害は「自分の持ち物=携行品」にまつわる補償を付けることで、損失を補填することができます

また、友人から無償で借りたビデオカメラなどの物品も対象となることが多いので、安心ですね。

補償の内容(例)一般的な名称
旅先で自分が所有または無償で借りている物品(携行品)が
火災・破損などにより損害を受けたとき
携行品損害補償
旅先で自分が所有または無償で借りている物品(携行品)が
盗難・強盗されたとき
携行品盗難補償
飛行機に預け入れたスーツケース(受託手荷物)の
未到着時に予定外の出費を生じたとき
航空機寄託手荷物遅延等費用補償

中には損害と盗難のどちらも対象なのに、名称は「携行品損害保険」となっていることもあり、後述する「購入商品補償保険」が含まれていることもあります。

内容をよくチェックして、補償範囲をしっかりと確認することをおすすめします。

なお、ほとんどの保険プランにおいて次の物・事例は対象外となっていることが多いです。

補償対象外となる物の例

  • 携行品損害補償の場合
    通貨・クレジットカード・小切手・有価証券・定期券・免許証、登山・サーフィンなどアクティビティのための用品、義歯・義肢、コンタクトレンズ、動物・植物、データやプログラムなど
  • 携行品盗難補償の場合
    置き忘れ・紛失によるもの(対象となっている保険会社もあり)

旅行には不必要なものは極力持って行かない方がいいですね。

なお、例外規定が設けられていることもあるので、該当するかどうか保険会社に確認することをおすすめします。

相手や物に損害を与えたとき

旅行保険

自分自身や携行品ではなく、他の人にケガを負わせたり、人の物を壊してしまったりすることもあります。
例えば、次のようなケース。

  • お土産店の棚にぶつかり商品を落としてしまった
  • すれ違いざまにぶつかった人が転倒し、骨折してしまった

この場合、相手の治療や損害に対する責任を負わなければならないことがあります
そんなときに役立つのが「賠償責任補償」です。

物品に対する保険の「携行品補償」では有償で借りた物品(レンタル品)は対象外となりますが、相手の所有物に対する「賠償責任補償」ではレンタル品も適用となることが多いです。

補償の内容(例)一般的な名称
他人や他人の所有物に損害を負わせ、賠償責任が生じたとき賠償責任補償

ケガの程度や破損した物によっては、数百万、数千万円の高額な賠償金が発生することもあります。
高額な請求をされるケースがあることを知っておきましょう。

購入したものが壊れてしまったとき

旅行保険

お土産選びは、旅行先での楽しみの一つ。
探し求めていた物に巡り会えたときは、少々高くても旅の記念に買い求めてしまうものです。

しかし、そんな思い出の品を持ち帰る前に壊してしまったらショックですよね。

そんなときに代金を補償するのが「購入商品補償」というもの。
ショッピング保険ということもあります。

この補償は旅行前に申し込むというよりも、クレジットカードに自動的に付帯されていることが多いです。

補償の内容(例)一般的な名称
購入した商品が破損したとき購入商品補償

ただし、次のように補償の範囲に注意して!

  • 海外で購入したものであること
  • 該当するクレジットカードで代金を支払っていること

また、事故での破損や盗難も保障されることがあります。
なお、購入商品補償を受け取るには、

  • 1事故あたりの自己負担金(数千円~数万円)が必要なことが多く、購入代金の全額が補償されるわけではないことがある。
  • 対象外となる商品がある(食品や消耗品、商品券、車などの高額商品、携帯電話など)。
  • 請求時に領収書などを添付する。
  • クレジットカードのランクによって限度額が異なる。

などの注意も必要です。

特に自己負担金が必要な場合、代金よりも自己負担金の方が高額なら保険金請求しない方が得となる場合も。
購入金額に応じて請求するか否か判断しましょう。

旅行に行けなくなったとき

旅行保険

自分自身や家族、あるいは同行者にやむを得ぬ事情ができて予約していた旅行をキャンセルする場合、キャンセル料が発生することがあります。

この場合、申し出のタイミングや旅行・交通機関の種類などによって、支払った代金の10%~100%をキャンセル料として請求されるのが一般的です。

このようなキャンセル料を補うのが、いわゆる「キャンセル保険」と呼ばれるものです。
キャンセル料が補償されるケースは、

  • 本人や同行者、家族などの通院・入院・危篤・死亡の場合
  • 交通機関の遅延・運休・欠航による場合
  • 家屋や家財が自然災害などで損害を受けた場合
  • パスポートの置き忘れ・不備、急な出張、妊娠、出産の場合

など多岐にわたりますが、それぞれ細かく条件が規定されています。

詳しくは別記事『旅行のキャンセル保険、知ってた?キャンセル料で損しない方法』にて紹介していますので、ぜひご覧ください。

また、交通機関のトラブルで追加の宿泊費や飲食代などが必要になった場合を補償する「航空機遅延費用補償」もあります。

補償の内容(例)一般的な名称
やむを得ず旅行・ホテル・交通機関などの予約を取り消すとき旅行キャンセル補償
交通機関のトラブルで予定外の費用が発生したとき航空機遅延費用補償

キャンセル補償は国内または海外旅行でのみ適用されるケースや、入院・通院した人が何親等まで…などプランによって様々です。

また、歯のトラブルや既往症は補償されないこともあるので、約款を細かく見ておくことが大切。

なお、旅行会社・宿泊施設・旅客会社自体の理由による場合は、通常キャンセル料が発生することはありません。

台風などの自然災害による交通機関のトラブルは対応が分かれるので、リスクのある地域へ行くときは適した保険を選ぶと良いでしょう。

注意したいこと

旅行に行くときや滞在先での❝万が一❞に備える保険は、ぜひ申し込んでおきたいもの。
特に高額な費用になりがちな「傷害補償」や「賠償責任補償」は付けておくと安心です。

また、急な体調変化を起こしやすい子供やお年寄りと一緒の旅行なら「キャンセル保険」への加入もおすすめ。

これらの補償は保険期間が旅行中だけに限定されるので、保険料が意外とリーズナブル。
気軽に万が一に備えられますよ。

ただし、保険には細かい条件があり、これらは約款に明記されています。

条件の範囲は、保険料が高額なタイプほど広く手厚い補償内容になるので、複数のタイプがある保険では、保険料と補償内容のバランスをよく見て決めましょう。

その保険が自分のニーズを満たしているか、約款で確認しておくことはとても大切なことです。

対象年齢はもちろん、渡航の目的が短期旅行ではない場合や渡航禁止区域へ行く場合は適用外となるなどもあります。

中でも、多くの保険に共通してチェックしておきたいことは、次の通りです。

  • 歯や妊娠・出産にまつわるトラブルは補償されないケースが一般的
    ただし、キャンセル補償では妊娠・出産も補償範囲になっていることがあります。
  • 領収書・診断書などの書類が申請に必要となる。
  • 補償限度額が設けられている。
    損害補償、賠償補償、購入商品補償などは支払われる金額に上限が設けられていることがあります。
    航空機遅延費用補償などでは、上限1万円などのように規定されていることもあります。
  • 特約(オプション扱い)の場合がある。
    単体の保険として申し込めるタイプと、メインとなる保険契約をした上でプラスしたい補償を特約として付けるタイプがあります。
  • 保険の適用や申し込みに条件がある場合がある。
    クレジットカードを利用することや、特定の代理店で予約した旅行であること、インターネット申し込み限定の割引、海外旅行または国内旅行の場合など、規定の条件を満たさなければならないことがあります。

この中で、特に注意したいのは特約(オプション扱い)の場合です。

例えば「海外旅行保険」という名称の保険には疾病・傷害・死亡・賠償責任などが補償範囲となっているものが多いですね。

これに航空機遅延時の追加費用や旅行を取りやめたときのキャンセル料を補填したい場合は、それぞれを特約として申し込むことが必要です。

保険料はメイン保険と特約の合計金額になりますから、初めに必要な補償をイメージしてメインの契約を決めると良いでしょう。

保険会社によっては、いくつか組み合わさったオールインワン型の旅行保険に入ってしまう方が安いこともありますよ。

また、ほとんどのクレジットカードには海外旅行保険が付帯しているので、この補償外の部分だけプラスしたいという人も多いと思います。

そのような場合、メイン保険にも入らなければならない特約タイプの補償ではもったいないので、単体で申し込めるタイプを探すと良いでしょう。

終わりに

Uni自身も旅行に行くときは必ず保険に入りますが、あれこれ調べて嫌になってしまうことが多々ありました。

そこで、せっかくなら調べたこと・疑問に思うことをまとめて、わかりやすい表現でお伝えしたいと思ったのです。

この記事を書くにあたり、いろんな旅行保険を調査しましたが、本当にたくさんあって補償も例外事項も様々。
改めて保険の複雑さを思い知りました。

そこで、今回の調査の中から「これ、いい!」と思った旅行保険をニーズ別にご紹介することにしました。

クレジットカードに付いている保険にプラスするだけで十分な方、手厚い保険を探している方、さらに留学生用まで、海外・国内の旅行をサポートするための保険を紹介しています。

この記事で必要な補償がイメージ出来たら、ぜひこちらの記事もご覧いただき、具体的なプランや保険会社を選んでいただければと思います。

ぜひご覧ください!