動物好きが語る【上野動物園の見どころリスト】動物がいる場所と情報まとめて紹介

上野動物園にしかいない動物もいて、見ごたえ十分なのに入園料が安い
東京都が運営し、世界屈指の研究機関でもある上野動物園は、世界中の珍しい動物が見られる都内屈指のスポットでです。

また、近年では❝ありのままの姿❞に近い状態で展示する施設も増え、非常に充実しました。

そこで!!
子供の頃から愛読書は図鑑、生物学を専攻したという動物好きの当サイト管理人Uni が、上野動物園で絶対見たい動物を厳選!!
動物のいる場所もお伝えしますよ。

上野動物園だけにいる動物や生物学的に貴重な生き物はもちろん、リニューアルによって行動学的に価値が高まった展示施設、見ていて飽きない動物も総チェック!

なお、混雑を避けて回る方法はこちらの記事でご紹介しています。
子連れ想定の内容ですが、混雑が嫌なのはみんな同じw
ランチ情報も満載なので、ぜひご覧ください!

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おすすめ①上野動物園にしかいない動物【リスト付き】

大都会のど真ん中にありながら、約300種・3,000点の動物がいる上野動物園。

規模が大きいうえに研究も盛んに行っていることから、貴重な動物がたくさんいます。

まずは上野動物園だけで会える動物❞のリストをご紹介しましょう。
※ 状況により公開されていない動物もいます。

分類ごとにアイウエオ順で並べたので、お目当ての動物がいるかチェックしてくださいね。
太字は特におすすめしたい動物です♪

【 哺乳類 】

アイアイ、アブラコウモリ(?)、スラウェシメガネザルコモンツパイタテガミオオカミハイイロジェントルキツネザルフォッサ、ミケリス、ミミセンザンコウ

【 鳥類 】

アオノドナキシャクケイ、カシラダカ、カンムリエボシドリ、カンムリシギタチョウ、キンノジコ、コシアカキジ、コシジロハゲワシ、コミドリコンゴウインコ、ソウシチョウ、ナイルチドリ、ハゲトキ、ヒゲゴシキドリ、ヒノマルチョウ、ボウシゲラ、ヤブツカツクリ、ルリカケス

【 爬虫類 】

アカオパイプヘビ、アフリカタマゴヘビ、カリナータパシフィックボア、オオバクチヤモリ、ガラパゴスゾウガメ、スリランカクロヌマガメ、セイブシシバナヘビ、チュウゴクミズヘビ、テングキノボリヘビ、ニセチズガメ、パラシュートヤモリ、ヒナタヨロイトカゲ、メキシコドクトカゲ、モエギハコガメ、ヤマビタイヘラオヤモリ、ヨスジオビトカゲ

【 両生類 】

ステルツナーガエル

【 昆虫 】

マダガスカルゴキブリ、ムネアカオオアリ

オンリーワンの動物たちの中で、ぜひチェックしてもらいたいのはアイアイのすむ森」にいるマダガスカル島の生き物たち。

マダガスカル島はアフリカ大陸の南東に浮かぶ島。
大きさは日本の1.6倍もあり、1億3000万年前に超大陸ゴンドワナから切り離されました。

そのため、ここに生息する生き物は独自の進化を遂げ、その結果、哺乳類の95%、爬虫類の98%ほどがマダガスカル島にしかいないという❝固有種❞となっています。

つまり、上野動物園にしかいない動物がギュッと集まったエリアになっているわけ。

アイアイフォッサなどはその代表格。
キツネザルの仲間も自然分布はマダガスカルのみ。
ワオキツネザルのコミカルな動きはずっと見ていても飽きませんw

注意したいのは、上記すべてが❝珍しい❞わけではないこと。

例えば、ミケリスやアフリカタマゴヘビは上野動物園でしか飼育されていませんが、ペットショップで販売され、一般家庭でも飼育できます。

羽のないマダガスカルゴキブリは、前述のマダガスカル固有種ですが、飼育できます(Uni は手に載せたことがありますw)。

そのため、本記事では
 ❝他の動物園でも飼育されている場合もあるが、貴重で珍しい動物
以降の項にて紹介しています。

貴重な動物・珍しい生態の動物など、多方面から紹介していくので、ぜひご覧ください。

おすすめ②貴重な動物

オンリーワンはもちろん、そうでなくても貴重な動物はたくさんいます。

例えば、IUCN(国際自然保護連合)の絶滅危惧種環境省の日本版レッドリストに掲載されているなど、個体数が少なかったり、生息地域が急速に悪化している動物は、地球の貴重な財産です。

上野動物園は野生動物のすばらしさを展示することで、このような厳しい現実を伝え、環境保全への理解を深める役割も担っています。

動物園に行くと、癒される反面、人間の身勝手さを突き付けられて悲しい気持ちにもなるUniですが、皆さんにも貴重な命を見つめる場として上野動物園を活用して頂けたら…と思いながら書いています。

さて、本題に戻りますねw
管理人Uniとしては、

  • 東園
    ホッキョクグマ、スマトラトラ
  • 西園
    コビトカバ、クロサイ(ヒガシクロサイ)

をぜひ押さえて頂きたいです。
え?地味??

でも!
生息環境を再現した獣舎にいるホッキョクグマスマトラトラは、ちょっと感動もの!
コンクリートの檻で見る姿とは全く別の、本来の姿を重ねることができます。

ホッキョクグマの通称「シロクマ」の状態を見たい人は冬に行きましょう!
夏場は体毛に藻が生えて、緑色になっていることが多いのでw

行動も冬の方が活発に見えます。
夏はやっぱり辛いよね。

また、スマトラトラの森の様子もアジアっぽくてカッコいいです。
「トラの縞模様って保護色だったんだね」と思わず納得。

2023年はスマトラトラの赤ちゃんも一般公開になりました!

一方、西園では絶滅危惧種クロサイが見られます。

サイの仲間にはクロサイとシロサイがおり、それぞれに亜種が存在します。
動物園でよく見かけるのはミナミシロサイという種類で、生息数は多い方ですが、同亜種のキタシロサイは世界中でメス2頭しか生存しておらず、絶滅への道をたどっています。

クロサイも個体数が少なく、1960年代には10万頭もいたのに、2023年公表による統計では6,487頭
※出典:IUCN Press release( 21 Sep, 2023)
これでも回復した方で、一時は2,000頭台にまで減少していたのです。

貴重な種を絶やさないために、生息地アフリカや世界各地の動物園で様々な保護活動と研究が展開されています。
…が、後を絶たない密猟と内戦のため、なかなか絶滅の危機から抜け出せずにいるのが現状です。

クロサイの亜種はすでに絶滅したものを除くと現在4種、上野動物園にいるのはヒガシクロサイという亜種です。

人類が償うべき負の遺産を私たちに指し示してくれる、動物園のもう一つの姿。
こういった背景を子供たちに伝えられれば、動物園も「旅育」の場になりますね。

子育て中の方は、旅を活用して子供の興味を引き出す旅育についての記事(別記事へリンク)もご覧ください!

そして、管理人Uniのイチオシは珍獣コビトカバ
プクプクした感じがたまりませんw
東日本で飼育しているのは上野動物園だけなので、ぜひご覧ください!

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コビトカバ

また、普通のカバもいるので見比べてみましょう。
どこが違うのか、探してみてください。

ヒントは住む場所の違い。
カバは水の中で過ごす時間が長いですが、コビトカバは森に棲んでいます。
大きさの違いは一目瞭然ですが、環境に適した体になっていることに気付くと、進化の不思議を感じられますよ。

また、コビトカバの野生個体は世界中(といってもアフリカにしか住んでいませんが)で3000匹と少ない絶滅危惧種で、世界三大珍獣の1種
1913年に科学的に新種と認知され、カバの祖先に近い形態を保っています。

実は、上野動物園はジャイアントパンダ・オカピ・コビトカバの❝世界三大珍獣❞が見られる貴重な動物園でした。

しかし、2023年7月に1頭いたオカピが死んでしまい、現在はジャイアントパンダとコビトカバのみとなっています。

このオカピは横浜のズーラシアで生まれた個体。
また、上野動物園でオカピに会える日が来るといいですね。

おすすめ③ちょっと変わった楽しみ方の動物

「上野動物園に行ったらこれは見なくちゃ!」という動物は。本当にたくさんいます。

そんな中でも図鑑とは違う、実物だからこそ楽しめる動物リストをご覧いただきたいと思います。

名前を挙げていけばキリがないので、できるだけ他のサイトでは取り上げていない動物をチョイスしてみました。

図鑑好きなゆえに生物学を専攻したUniからの必見動物リストです。
簡単にですが理由と場所も付記しておきますね。

【 東園 】

  • タカ・ワシ・コンドルなどの大型猛禽類
    翼を広げたときの想像を超える大きさに度肝を抜かれる…。
    羽ばたいた時の風圧も圧巻。特にコンドルは風が起きるよ~。
    東園の外周沿い、裏通り的な場所にあるので、見落とし注意!
  • ミミセンザンコウ(夜の森)
    上野動物園だけで見られる貴重な動物。
    松ぼっくりのような丸まった姿もおもしろいのですが、ぜひ歩く姿を見て!
    ユーモラスでかわいいんですよ。

【 西園 】

  • ハシビロコウ
    動かない鳥として有名だが、動くまで粘り強く待つのが楽しいw
    近くのお土産店「プチカメレオン」にはハシビロコウグッズも多くて◎。
  • 両生爬虫類館ビバリウム
    見事なサイズに育った爬虫類や魚類たちに圧倒される。
    大型のヘビ・カメレオン、イリエワニも圧巻。
    嫌われ者も多いが、環境に素晴らしく適応した彼らの生命力に感動すら覚える(Uniだけ?)
    暖かい屋内なのも嬉しい。
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ハシビロコウ
  • コモンツパイ(小獣館)
    「リスなの?ネズミなの?」と聞きたくなるような見た目と動き。
    すました顔で水浴びをする姿は、なんとなく笑っちゃいます。
    国内では上野動物園のみの貴重な展示です。
  • ハダカデバネズミ(小獣館)
    名前の通り体毛がなく、出っ歯のキモカワ動物。
    一方で、哺乳類なのに変温動物、かつ、珍しい真社会性を持ち、老化しにくいという不思議だらけのネズミ。
    上野動物園では地下トンネルで暮らす彼らが見られる。
    ❝ふとん係❞は誰だ?…観察してみてください(笑)
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閲覧注意?ハダカデバネズミ
by Photo AC

ちょっと変わった動物を見たいという人には、西園がおすすめです。

アフリカやマダガスカルの珍しい動物が多いうえに、小獣館や両生爬虫類館など、狭いエリアに生き物がギュッと詰まっています。

西園だけじっくり見て回っても、満足度はかなりのもの。
歩き回らずに済むメリットもありますよw

おすすめ④癒される動物

「やっぱりかわいい動物も見たい」「見ているだけで癒される」…そんな動物のおすすめリストです。

主観的な内容なので、共感できなかったらごめんなさいm(__)m
でも、本当にかわいいんです!!

【 東園 】

  • ルリカケス(日本の鳥Ⅰ)
    名前の通りブルーの美しい羽を持つ。
    日本の固有種かつ天然記念物で、展示している動物園は非常に珍しい。
    (鹿児島市平川動物園には上野動物園から移動したペアがいます。)
    正門を入ってすぐの場所なので、素通りする人も多いですが、その美しさをぜひ♡
    同じエリアにライチョウもいるのでチェック!
  • ゼニガタアザラシ(ホッキョクグマとアザラシの海)
    アザラシの中でも有名なゼニガタアザラシだが、飼育している園は意外と少なく、東部太平洋亜種は3園のみ。
    2023年春には赤ちゃん誕生。
    1階部分「水と氷の回廊」では、目の前を横切る様子が見られます。
    ガラス1枚を隔てただけなので距離が近く、ときどき愛嬌を振りまく姿がかわいらしいです。

【 西園 】

  • レッサーパンダ(パンダのもり)
    言わずと知れた人気者。どっから見てもぬいぐるみがじゃれているようにしか見えない…。
    特に冬場はモコモコになっているので、かわいさ倍増!
  • マヌルネコ(小獣館)
    ずんぐりした体と丸い顔、短い脚がかわいい。冬はモコモコに。
    上野動物園の小獣館では1階と地下で観察できるように工夫されているので、ぜひ両方見て!
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偏ってますよね、やっぱり…(笑)。

おすすめ⑤野生を実感!話題の見るべき展示施設

最近は動物園でも動物たちのQOL(生活の質)向上が進んでいます。

彼らの生息環境に近い自然な状態で展示し、少しでもストレスフリーにすることが目的ですが、これは私たち入園者にとってもありがたいこと。

先進的な❝よこはま動物園ズーラシア❞は自然の中で観察するようなスタイルですが、これだと広すぎて小さな子供には楽しみづらい面もあります。

その点、上野動物園では限られた獣舎の中に生息環境を再現しているため、観覧エリアから目の届くところに姿が見える確率が高いのが嬉しいところ。

しかも、随所に様々な❝観る工夫❞があって、子供だけでなく大人も気分が上がります⤴⤴

そんな中からおすすめの展示施設」をリストにしました♪
※設立年にはリニューアルも含みます。記入なしは古い施設や部分改修のもの。
ぜひご覧ください↓↓↓

  • ゾウのすむ森(2004年):東園
    広場と水場などがあり、砂浴びや水浴びの様子が見られる。
    ワイヤー状の柵と堀のない構造のため、意外と近くでアジアゾウを観察できる。ウタイの子アルン(2020年生)も離乳し、そろそろ独り立ち。
    ガラス越しに見られるプールも必見!
  • ホッキョクグマとアザラシの海(2011年):東園
    北極のホッキョクグマとアザラシ、極地付近のライチョウ、シロフクロウ…と、生息域の近い生き物を一緒に見られるエリア。
    北極を模した外観だけでなく、1階部分が「水と氷の回廊」になっていて、室内や水中トンネルを行き来する様子も見られる。
  • ゴリラ・トラのすむ森(1996年):東園
    群れで生活するニシゴリラの様子がほほえましい。エサの枝をお気に入りの場所まで持っていき、食べている姿はまるでテレビの前の誰かみたいw
    トラの獣舎にはジャングルが再現。
    体の模様が森林に適応していることが改めてよくわかる展示施設。
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ホッキョクグマ
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スマトラトラ
  • パンダのもり(2020年):西園
    起伏のある4つの屋外エリアと空調管理のある3つの部屋、さらに保全研究施設も併設されている。
    また、レッサーパンダも近くにおり、ぬいぐるみがじゃれあっているような可愛い姿を見られる。
    ※ 詳細は後述
  • 小獣館:西園
    モモンガやネズミなどのげっ歯類を中心に、ミーアキャットなど小型の動物が50種以上も見られる。
    夜行性の動物が多いため、全体的に薄暗い。屋内なので、全天候向き
  • 両生爬虫類館(ビバリウム)(1999年):西園
    動物園で水族館も楽しめる、お得なエリア。熱帯雨林をイメージした屋内で暖かく、魚類・両生類・爬虫類が多数展示されている。大型になる魚類や爬虫類も成体が展示されているので、迫力ある❝本当の姿❞を見られるのはさすが。屋内なので、全天候向き
  • アイアイのすむ森(2009年):西園
    マダガスカルの固有種を中心に展示。夜行性のアイアイは屋内展示、キツネザルの仲間などは屋外のアスレチック(?)で遊んでいることが多い。アイアイやフォッサを飼育しているのは上野動物園のみ。バオバブの木が目印。サル類のほか、ホウシャガメ(リクガメ)や珍しい昆虫の展示もお見逃しなく!
  • 子ども動物園ステップ(詳細はリンク記事へ):西園
    モルモットにさわれる体験プログラムあり(完全Web予約制)
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ジャイアントパンダ

どの施設も見ごたえ十分ですが、季節や天候などにより想像していた姿が見られない時もあります(;^_^

泳ぐホッキョクグマを見たい方はできるだけ早い時間が良さそう。
「水と氷の回廊」もお忘れなく!

なお、上野動物園にはホワイトタイガーはいません。

関東エリアでホワイトタイガーを見たいなら東武動物公園(別記事へリンク)がおすすめです。
ダイナミックなプールへのジャンプが見られたらラッキー♪
遊園地も楽しめるので、日中は動物園、夕方からは遊園地…と移動するのがベストです。

まとめ

上野動物園には、「ここでしか見られない動物」も多く、世界中の貴重な動物が集められています。

ジャイアントパンダを筆頭に、ホッキョクグマやニシゴリラなど生息地域を模した環境で飼育することで、より自然な姿の動物たちに会うことができる点も魅力でしょう。

また、アイアイやハダカデバネズミなど、夜行性や地下生活を営む珍しい動物の生態もわかりやすく展示されています。

これだけ充実した施設にワンコイン程度で入園できるのは、公営ならではのすばらしさ!
別記事で紹介していますが、お弁当の持ち込みOKや無料休憩所の完備など、リーズナブルに過ごせる要素も満載です。

今回は憩いの場である上野動物園をマニアックな一面から紹介しましたが、その隠れた魅力と楽しさを体感して頂けたら嬉しいです。

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