海外旅行もいいけれど、手軽な国内旅行で異国情緒を味わうのはいかが?
「ここが日本!?」と思うような風景が、意外と近くにあるんです。
そこで、今回は海外旅行気分に浸れる関東近郊スポットを営業時間・料金など交えて紹介します。
❝映える❞写真はもちろん、子供に異文化を体験させる❝旅育❞にもぴったり!
準備も不要!明日にでも行ける海外へ Let’s go !
※ 記載内容は記事執筆時のものです。最新情報は各施設の公式サイトにてご確認ください。
群馬県・栃木県
日本ロマンチック街道が通る群馬県、那須高原で有名な栃木県は、夏は避暑地、冬はマリンスポーツで人気のエリア。
高原らしくヨーロピアンな雰囲気を持つエリアも多く、最近はおいしいパン屋さんやスイーツ専門店も人気があります。
ここでは鉄板ともいうべきヨーロッパ体験と、ちょっと珍しい異色の海外体験ができるスポットを紹介しましょう。
ロックハート城:本物の城をお引越し
- 所在地
群馬県吾妻郡高山村 - 営業時間
9:00~17:00(入場16:30)
※1月中旬~2月末までは 10:00~16:00 - 料金
中学生以上 1,100円
4歳から 600円
※インターネット割引あり(公式サイトから)
西洋建築をまねたものは数あれど、イギリスで建てられた❝本物の城❞を移築したというのが、この「ロックハート城」。
大学の学部長や下院議員も務め、実業家でもあったスコットランドの領主ロックハートが1829年に建てたものです。
祖先は14世紀のスコットランド王の忠臣として仕えた騎士で、「ロックハート」の名はこの祖先の偉業に由来しています。
解体された城は1993年に現在の日本ロマンチック街道沿いに移築されました。
輸送には世界最長のシベリア鉄道を利用し、30個ものコンテナが必要だったそうですから、規模の大きさが窺えますね。
「ロックハート城」の魅力は、なんといっても本物のイギリス建築であること。
城の外観や内部は中世のスコットランドへ時間旅行したような気分にしてくれることでしょう。
城内の美しい装飾や調度品も見どころですが、他にも次のような展示品があります。
また、ここは映画『翔んで埼玉』など数々の作品のロケ地としても有名。
訪れた有名人のサインが展示されている部屋もありますよ。
さらに、城にはレンタルドレス(プリンセスドレス体験2,500円~)も用意されており、プロのカメラマンに撮影してもらうことも可能です。
王侯貴族さながらの華やかなドレスを身にまとえば、❝映える❞写真が撮れること間違いありません。
男性用のタキシードや、ペット(犬)用のコスチュームも用意されていますよ。
敷地内には教会もあり、観覧だけでなく、結婚式を挙げることもできます。
窓にはめられた18世紀のアンティーク・ステンドグラスは荘厳で、一生の思い出の場としてふさわしいものです。
他にもイングリッシュガーデンや恋人の泉など見どころがいっぱい!
半円型の屋外レストランからロックハート城を眺めながら食事することもできます。
6月には鮮やかな傘がロックハート城の空を彩る「アンブレラスカイ」が開催されるなど、四季折々のイベントも楽しめますよ(画像参照)。
また、施設内のお土産屋さんではヨーロッパ直輸入品が数多く取り揃えられており、海外旅行気分を盛り上げてくれそう!
女子旅やカップル、子供連れでも楽しい時間が過ごせますね。
モンゴリアビレッジ テンゲル:異国情緒たっぷりのテントに宿泊
- 所在地
栃木県那須郡那須町 - 料金
1泊2食 約9,000円~
テーマパークなどとのお得なセットプランあり
異国体験ができる施設は欧米または南国風が多い中、珍しいモンゴルの雰囲気を味わえるのが「モンゴリアビレッジ テンゲル」です。
宿泊施設なのですが、その部屋というのが❝ゲル❞と呼ばれるモンゴル式のテント!
内部はモンゴル直輸入の家具でしつらえられており、ドアを閉めたらまさに遊牧民気分。
一般的な部屋はベッド4台のタイプで、空調完備、テレビや冷蔵庫もあり、ドアは施錠できるから安心です。
難と言えば、各ゲルに専用のトイレとお風呂がないこと。
ただし、どのゲルからも歩いて1分以内のところにウォシュレット付きのトイレが設置されていますし、内風呂(岩風呂/ヒノキ風呂)と露天風呂は地下800mから湧き出す温泉になっています。
高原ならではの満点の星のもと、天然温泉を楽しめるなんて贅沢ですね!
また、夕食は季節によってバーベキューやモンゴル料理「ハロントゴー(あつあつ火鍋)」などが味わえるのも魅力。
朝食時にモンゴル料理が出されるのも嬉しいですね。
そしてモンゴルといえば思い出すのが、モンゴル帝国(元)を築いた「チンギス・ハン」と、その孫で帝国をより強大にした「フビライ・ハン」。
ユーラシア大陸の西(トルコあたり)から東(朝鮮半島)まで支配し、鎌倉時代の日本にも2度にわたる元寇(文永の役、弘安の役)として関りを持ちます。
火薬と集団戦法を用いる元軍の圧倒的な強さに幕府軍は苦戦しますが、元は高麗との対立や暴風雨に遭い、引き揚げていきます。
しかし、この元寇をきっかけに、「御恩と奉公」の関係で成り立っていた鎌倉幕府の主従関係は崩れていき、幕府の衰退を後押しする結果となるのです。
国内の合戦のように領土や財産を奪えなかったために、命がけで戦った御家人に対して報えるものがなかったからですね。
日本の歴史の転機となった国であり、中学校社会科の歴史分野でも学ぶ人物。
旅育のきっかけにもなる特別なステイが体験できますね。
旅育についてはこちらの記事をご覧ください!
そしてもう一つ、当サイト管理人Uniが思い出すのが、絵本『スーホの白い馬』。
小学校2年生の国語の教科書(光村図書)にも載っていたので、知っている方も多いのではないでしょうか?
モンゴルの伝統楽器「馬頭琴」の起源を伝える民話ですが、少年スーホと白い馬の強い絆に心を打たれ、あまりに悲しい結末に読むたびに眼がしらが熱くなります。
この馬頭琴、モンゴリアビレッジでプロの演奏を聴くことができるんです!
目の前で奏でられる馬頭琴の音色を聴いたら、スーホの姿を重ねてしまいそうですね。
モンゴリアビレッジでは他にも「民族衣装での記念撮影」「ゲルの設営」などを行っており、様々な形でモンゴルを体験できます。
モンゴル国大統領夫妻も訪れたほどの本格的なモンゴル体験、ぜひ試してみてください!
千葉県
三方を海に囲まれた千葉県は、それだけでもレジャースポットとしての魅力は満載!
海水浴やマリンスポーツの帰りに立ち寄れるスポットも多く、子供も一緒に楽しめるところが多いです。
その中でも海外の雰囲気が楽しめるスポットを紹介しましょう。
東京ドイツ村:車で移動OKのアミューズメント施設
- 所在地
千葉県袖ケ浦市 - 料金
中学生以上 800円
小学生まで 400円
ほか、駐車料金、有料施設あり
車でも電車でもアクセスのよい郊外型のアミューズメントパークと言えば、「東京ドイツ村」。
ドイツののどかな田園風景をモデルにしています。
田園というだけあってドイツらしい建物が多くあるわけではなく、「…それほどドイツではないなぁ」というのが管理人Uniの正直な感想。
でも、一日遊べちゃう楽しさが「東京ドイツ村」にはあるんです。
注目は、視界一面を覆うほどのイルミネーション(冬季)や四季折々の花畑。
それもそのはず、東京ドーム19個分という広大な敷地を最大限に活かした絶景が見られるんです。
「そんな広いところ歩けない!」と思った方、ご安心を。
なんと敷地の中を自家用車で移動してもOKなんです。
3世代での旅行にも向いていますね!
車で着いたらそのまま乗り入れ、各所に設けられた3,000台分の駐車スペースに停めることができます。
園内にはタイプの異なるエリアがたくさんあるので、優先順位を決めて巡るのがおすすめです。
- 無料遊びエリア
せせらぎ(水遊び)、ターザンロープ、ボルダリング(子供専用)、一輪車、木登り、サッカーなど - 有料アトラクションエリア
観覧車、キッズコースター、芝そりゲレンデ、アーチェリー、レンタサイクル、アスレチック、ジージの森など - こども動物園
- ワンちゃんランド
ドッグランとふれあいコーナー - 収穫体験
子ども連れに特におすすめしたいのは「ジージの森」。
豊かな自然と隣り合って暮らしていたおじいちゃん世代の遊びを体感できるエリアです。
池の上を通過する木のブランコやザリガニ釣り、ロングスライダーや焚火(冬)、木登り塾、今風のジップラインなどもあり、一人600円で終日遊べますよ。
3世代で遊びに行ったら、おじいちゃんのテクニックに惚れ惚れしちゃうかもしれませんね。
ファミリーキャンプも楽しめますよ。
そうはいっても「ドイツはどこに…」と思われた方、ぜひ味覚でドイツを堪能してください!
ドイツの定番家庭料理「アイスヴァイン」「シュニッツェル」のほか、名物ソーセージが楽しめるバーベキュー(単品もあり)が用意されています。
もちろんドイツビールも数種類が取り揃っており、ノンアルコールタイプもありますから、帰りの運転をする人も安心です。
お土産にはソーセージ類もいいですが、ドイツ伝統のパン「ブロートヒェン」も一緒に買うのがおすすめ!
家でもドイツを味わいましょう!
ふなばしアンデルセン公園:デンマークの田園風景
- 所在地
千葉県船橋市金堀町 - 営業時間
9:30~16:00(17:00):月曜日不定休 - 料金(お得な前売り券あり)
一般 900円
高校生(要学生証) 600円
小・中学生 200円
幼児(4歳以上)100円 - 駐車料金
普通車 500円 ※冬季割引あり
世界最大級の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」で日本のテーマパーク部門第3位を獲得した「ふなばしアンデルセン公園」。
過去には「オリコン顧客満足度 ® 調査」のテーマパーク東日本部門でも総合4位という実力です。
その背景にあるのは、市営というリーズナブルな入場料に対し、子供も大人も晴れでも雨でも楽しめるというコンテンツの充実ぶりでしょう。
ふなばしアンデルセン公園は、船橋市の姉妹都市・デンマーク王国オーデンセ市の全面協力のもと、デンマークを再現するように造られました。
近隣の人は前身の「ワンパク王国」を知っているかもしれませんね(管理人Uniもその一人です!)。
そのオーデンセ市はかの有名な童話作家H.C.アンデルセンの生まれ故郷。
『人魚姫』『親指姫』『雪の女王』など数々の名作があり、ディズニー映画の原作(には程遠いですが)として知っている人も多いはず。
そういう縁もあって名付けられ、デンマークやアンデルセン童話を彷彿とさせるメルヘンのテーマパークとなっています。
敷地内は4つのゾーンに分かれ、ワンパク王国時代を感じさせるアスレチックや大型ボールプール、動物ふれあい広場などキッズが大喜びしそうなものがたくさん!
ワークショップや田んぼでの収穫、童話の主役になるアンデルセンスタジオなど、体験施設も揃っています。
たくさん紹介したいスポットがありますが、今回のテーマ ❝海外を体験できる❞のは次の施設。
まずは「メルヘンの丘ゾーン」。
続いて、「花の城ゾーン」。
さらに、見るだけでなくデンマークの食を楽しめるのもここの良いところ!
園内のレストランやフードショップではデンマーク風のランチやデンマークビールが味わえます。
パンはもちろんデニッシュをチョイス!
また、常時100種類5万株の花々が出迎えてくれますから、かなり見ごたえありますよ。
冬に咲くアイスチューリップもおすすめです!
山梨県
都心からのアクセスが良い山梨県は、気軽な旅行にピッタリのエリア。
温泉施設も多いので、宿泊でも日帰りでも楽しめます。
ハイジの村:あの山小屋もある!山梨県立フラワーセンター
- 所在地
山梨県北杜市明野町 - 営業時間
4~11月 9:00~18:00
12月 9:00~21:00
1~3月 9:00~17:00
※この間1/1と火曜日休み - 料金(4~10月)
高校生以上 710円
小・中学生 360円
※1/2~3/10 無料
※上記以外
高校生以上 260円
小・中学生 130円
大人世代にはTVアニメで、若者には某予備校のテレビCMでお馴染みの『アルプスの少女 ハイジ』。
ストーリーを知っていても知らなくても、楽しめるところです。
アルプスと言えば、高く険しい山並みと緑豊かな草地、そして石畳のある市街地。
ここ「ハイジの村」では物語を通してこういったスイスの風景が見られるようになっています。
もちろん、スタッフはスイスの民族衣装を着てお出迎え。
尖塔のあるメインの建物はまさにスイス風。
抜けると広場に出られ、石畳のある街並みにリアルなスイスの雰囲気を感じることができます。
敷地内には結婚式を挙げられる教会やレストラン、『アルプスの少女 ハイジ』のテーマ館などがあり、スイスの花屋さんやお土産店、カフェなどもあります。
また、園内に咲き乱れる花々も見事で、広い敷地を巡るためになんとセグウェイが利用できます。
特にバラが咲き誇る6月は圧巻の美しさ!
日本一長いバラの回廊があり、優しいバラの香りに包まれながら散策を楽しむことができるんです。
お姫様気分になって、間違いなく映える写真が撮れますよ。
冬はイルミネーションでも彩られるので、別の楽しみ方ができますね。
また、アニメを知っている人ならではの楽しみ方ができるのも、ここのポイント。
施設内にはハイジの「テーマ館」のほか、友だちである「ペーターのヤギ小屋」、❝おんじ❞ことお爺さんの「アルムの山小屋」などがあり、ヤギの「ユキちゃん(餌やり体験もできます)」も待っています。
ふかふかの干し草ベッドや大きな牛乳缶など、物語の中に迷い込んだ気分になれますよ。
施設の名前に「ペーター館」「ロッテンマイヤーズカフェ」などキャラクター名が付いているのも、ファンにはたまらないかも。
ハイジやヨーゼフなどのお土産品も人気です。
そして、食でもスイス体験を!
本場スイス産のグリュイエールチーズとエメンタールチーズをブレンドしたチーズフォンデュを堪能してください。
日本有数の産地である山梨県産ワインとのコラボも楽しめますよ。
さらに併設する宿泊施設「クララの館」を利用すれば、物語の世界により深く浸れます。
スイスの家庭料理「ラクレット」も味わえますよ。
なお、ペット(犬)を連れての入園もOK!
ドッグラン「ヨーゼフの庭」もあるので、一緒にスイスを楽しみたいですね。
福島県
関東から少し足を延ばして、東北の入口・福島県へ!
遠出をすれば旅行気分も盛り上がりますね。
ブリティッシュヒルズ:パスポートのいらない英国へ
- 所在地
福島県岩瀬郡天栄村 - 営業時間(一部抜粋)
ティールーム 10:00~17:30など
カルチャーレッスン 11:00~、14:00~ - 料金
カルチャーレッスン 3,800円
宿泊 1泊 約18,000円~など
さて、ここまでは施設を中心に海外旅行気分を味わえるスポットを紹介してきましたが、海外と同じ体験ができるのが「ブリティッシュヒルズ」。
他のスポットとの大きな違いは、中で通じる言葉は「英語」ということ!
ここのスタッフは❝英語の中の英語❞を話す旧英国領の出身者が多く、ネイティブスピーカーがうようよ(失礼!)しています。
それもそのはず、ブリティッシュヒルズの経営は、神田外語大学などの運営を手掛ける学校法人なんです。
そのため、学校や企業などでの団体利用も多いんですよ。
英語で話しながら荘厳なイギリス建築の中に佇めば、本当の海外旅行に行った気持ちになれますよ!
ここでのおすすめは、何といっても英語で受けられるカルチャーレッスン。
カリグラフィーやクッキング、アロマセラピー、英会話、そしてスヌーカー(ビリヤードの一種)などのコースが用意されています。
また、メインのマナーハウス内を見学するコースも英語で受けることができます。
マナーハウスとは中世イギリスの貴族が自分の荘園に建てた別荘のようなもの。
ブリティッシュヒルズは、このマナーハウスを中心に中世イギリスの街を7万3000坪の敷地に再現したものなんです。
ヴィクトリア時代などの調度品であつらえられた施設内は、壮麗な貴族の生活を想像させるのに十分。
格調高いその美しさは映画『ハリーポッター』の1シーンを彷彿とさせますよ。
自然を生かして造られたイングリッシュガーデンを楽しむだけでも、時が経つのを忘れそうです。
また、敷地内にはティールームやパブ、本格的なレストランのほかホテルもあり、客室はゲストハウスによって異なる時代のイギリスが楽しめるというもの。
建築に詳しくなくても、それぞれの建築様式が持つ美しさに溜息が洩れそうです。
さらに、ここの魅力は英語研修が受けられること。
朝から夜まで英語漬けの生活は、まさに国内留学と呼ぶのにふさわしいものです。
言葉も含めて海外旅行体験ができるブリティッシュヒルズ。
食事やティータイムだけの利用でも、イギリス滞在の気分になれること間違いなしです!
体験記はこちらの記事をご覧ください♪
おわりに
週末や連休、日帰りでも行ける国内スポットは、手軽な旅先として人気があります。
中でも今回のように外国の雰囲気を味わえるスポットは、海外旅行が難しい時でもパスポートがなくても楽しめる良さがあります。
ただ、その施設のコンセプトにより、海外の雰囲気をどのように再現しているかには大きな違いがあります。
中には「これだけ?」とがっかりする施設があるのも事実。
そこで、ここでは海外らしい雰囲気を味わいやすいスポットを厳選して紹介しました。
それでも、自分のイメージする❝海外らしさ❞に合致しているか、イメージを確認してから行くのがおすすめです。
日常から離れて異文化に触れる楽しさを体感して頂けたら嬉しいです。