新型コロナウイルス対応版!シンガポール電子出入国カード申請法を解説

現地に到着したら必ず必要になるのが「出入国カード」。
飛行機の中で配られ、記入することが多いですが、シンガポールなら日本を出国する前に申請しておくことができるんです。
それが「SG Arrival Card」と呼ばれる電子化された出入国カードです。
24時間どこからでも申請できる便利なシステムですが、慣れない作業に戸惑うことも…。
そこで、ここでは「SG Arrival Card」の申請方法について、実際の画像を用いながら詳しく説明していきます。
なお、2020年3月に新型コロナウイルス対策の一環として「SG Arrival Card」が変更されていますが、これについても解説していますのでご覧ください。
ぜひ余裕のある出国前に申請しておきましょう!
目次
SG Arrival Card とは?
外国人の国内への出入りを審査する「出入国カード」は、現地のイミグレーションに提出する書類の1つ。
飛行機の中で配られることが多く、ほとんどの人が着陸前に記入を済ませ、イミグレーションへと向かいます。
その大きな理由は「イミグレーションでの混雑に巻き込まれたくないから」。
そのために機内でせっせと記入を済ませる人が多いのです。
近年、多くの国で出入国の厳正な管理と円滑な審査を図るため、出入国カードの電子化が進められています。
ただし、どんな人を対象に電子化を認めるかや名称などは、実施する国によって異なっています。

シンガポールの場合、電子出入国カードは「SG Arrival Card e-Services」と呼ばれ、2019年8月の実施当時は利用航空会社に制限があったものの、現在では日本を出発するすべての飛行機の搭乗者が利用できるようになっています。
※ 船旅などで入国する場合は利用できません(2020年3月現在)。
また、渡航目的などによってビザが必要になることもあり、詳細は、
シンガポール政府ICA SG Arival Card公式サイト
に掲載されていますが、一般的な30日以内の旅行や商用ならSG Arival Cardだけで入国できるので、ぜひ事前に申請しておきましょう。
電子SG Arrival Card の特徴
- インターネット環境があれば24時間どこからでもOK
- シンガポールへ到着する3日前までに手続き
- 手数料無料
- ウェブサイトからの申請のほか、アプリも利用可能
電子化している国の中でもシンガポールならではの特徴は、iOSやAndroid用のアプリがある点です。
アプリで申請すると、カメラ機能を使ってパスポート情報をスキャンし、下記の情報がオートで入力されます。
- 姓名
- 性別
- 生年月日
- 国籍
- パスポート番号と有効期限
とても便利に短時間で申請できるので、スマホをご利用の方はアプリ版がおすすめですよ。

申請前の準備
まずは申請時に必要な情報を集めておきましょう。
- パスポート(入国時に6カ月以上有効、未使用の査証欄が1ページ以上あるもの)
- 搭乗する飛行機の便名・到着日がわかるもの
- シンガポールでの宿泊先の名称・住所がわかるもの
- インターネットに接続できる環境と、パソコン・タブレットなどのデバイス
- アプリ使用時はアプリのダウンロード
なお、前述のようにクルーズ船での入国者やビザなし渡航の範囲外の人はこのシステムを利用できません。
注意しましょう。
オンライン登録の方法
前述の通りアプリでも可能ですが、若干手間がかかる入国管理局サイトで解説していきます。
フォームは異なりますが、アプリでの申請方法もほぼ同様ですので、参考にしてくださいね。
では、早速始めましょう。
パソコンなどによる「SG Arrival Card e-Services」の申請は、次の公式サイトから行います。
より行います。

まずは上記サイトへアクセスし、右側の「Foreign Visitors」をクリックしてください。
すると、画面が下のページに切り替わります。

ここでは、何人分の申請を行うかを選びます。
該当するほうをクリックしてください。
- 1人分:Individual Submission
- 複数人分(1度に10人まで):Group Submission
家族や友人の分などをまとめて申請するときは「Group Submission」で行うと楽ですよ。
今回は1人分の申請を例にとって解説していきますね。
ステップ1:Personal Information(個人情報)

最初のページでは「Personal Information(個人情報)」の登録を行います。
上から順に記入していきましょう。
なお、説明の中で❝選択❞とある部分は、サイトのプルダウンメニューから選んでください。
メニューは各項の❝▼❞部分にカーソルを合わせると確認できます。
それでは、実際の項目について1つずつ記入していきましょう。
- Full Name (In Passport):姓名 ←パスポートと同じ表記で正確に記入
- Sex:性別 ←女性なら「Female」、男性なら「Male」を選択
- Date of Birth(dd/mm/yyyy):生年月日 ←表示されるカレンダーより選択
- Place of Residence:住所 ←メニューの「JAPAN」の中から都道府県とエリアを選択
- Country/Place of Birth:出生国 ←メニューから「JAPAN」などを選択
- Nationality:国籍 ←メニューから「JAPANESE」を選択
- Passport Number:パスポート番号 ←パスポートを見ながら正確に記入
- Date of Passport Expiry:パスポートの有効期限 ←パスポートを見ながら正確に記入
続けて、さらに下の項目も入力していきます。

- Email Address:メールアドレス ←確認しやすいものを記入
- Country Code:国番号 ←日本の場合は「81」と記入
- Contact Number:電話番号 ←携帯090-1234-1234の場合、「901-234-123-4」と表記する
入力が終わったら、右下の「Continue」を押して次のステップへ進みましょう。
ステップ2:Trip Information(旅の情報)
「Trip Information(旅の情報)」を登録するページです。

- Date of Arrival to Singapore:シンガポール到着予定日 ←表示されるカレンダーから選択
- Mode of Travel:利用交通機関 ←民間航空会社利用の場合は「AIR」の中の「COMMERCIAL」を選択
- Flight Code:航空会社 ←搭乗する会社を選択
- Flight Number:便名 ←搭乗する飛行機の便名を記号で記入
- Type of Accommodation in Singapore:シンガポールでの宿泊施設
ホテルの場合 → 「HOTEL」を選択
知人宅の場合 → 「PRIVATE RESIDENTIAL」を選択
それ以外 → 「OTHERS」を選択
ホテルを選択すると、隣に「Name of Hotel(ホテルの名前)」が表示されるので、メニューより予約したホテルを選択してください。
- Last City / Port of Embarkation Before Singapore:シンガポール入国直前にいた都市
日本からであれば「JAPAN」の中から都道府県とエリアを選択します。
- Next City / Port of Disembarkation After Singapore:シンガポールの次に行く都市
日本に帰る場合は横のボックス(Same As Last City)にチェックを入れると同じ都市が選択されます。
別の都市・国に行く場合は、メニューから選んでください。
- Date of Departure from Singapore:シンガポールの出国予定日 ←表示されるカレンダーより選択
この下には「OTHERS(その他)」「Health Declaration(健康状態の申告)」といった質問が並んでいます。
2020年3月には新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、これに関する質問も追加されました。

- Have you ever used a passport under different name to enter Singapore?
:今までに別の名前のパスポートでシンガポールに入国したことがありますか?
→「YES」または「NO」を選択してください。改姓した場合は「NO」を選び、下の「Name different from current passport」の項に旧姓を記入しましょう。
- Have you travelled to Africa or South America in the 6 days prior to your arrival in Singapore?
:シンガポール到着前の6日以内にアフリカまたは南アメリカへ行っていましたか?
→「YES」または「NO」を選択してください。
- Please indicate all the countries/regions that you have travelled to in the last 14 days prior to your arrival in Singapore.
:シンガポール到着前の過去14日間に訪れたすべての国/地域を記入してください。
→行っていなければ「JAPAN」を選択。渡航していれば、その国/地域を選びます(複数選択可)。
- Do you have any of the following symptoms: fever, cough, runny nose, sore throat or shortness of breath?
:発熱、咳、鼻水、喉の痛み、息切れなどの症状はありますか?
→「YES」または「NO」を選択してください。
- Are you diagnosed or suspected to have any of the following: pneumonia or COVID-19 infection?
:肺炎または新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断されたことや疑いはありますか?
→「YES」または「NO」を選択してください。
- Did you have contact with any case of COVID-19 in the last 14 days?
:過去14日間に新型コロナウイルス(COVID-19)の発症者と接触しましたか?
→「YES」または「NO」を選択してください。
- Did you visit any hospital in the last 14 days?
過去14日間に通院しましたか?
→「YES」または「NO」を選択してください。
もれなく記入したら、右下の「PREVIEW」をクリックします。
ステップ3:確認画面
記入内容の確認画面に切り替わります。
間違いがないか、よく確認しましょう。

間違いがあれば「Edit(編集)」を押すと最初のページに戻るので、該当部分を修正してください。
問題がなければ「Submit(提出)」をクリックします。
提出すると…
「Submit」をクリックすると、セキュリティの検証が行われ、数値が表示されます。
その下に「Enter text here」とウインドウ(枠)があるので、その数値を入力します。
最後にもう一度「Submit(提出)」を押せば、申請完了です。
続いて「Acknowledgement」という承認画面に変わり、申請が受理されたことがわかります。
出入国の管理番号を示す「DE №」や、登録した氏名・パスポート番号到着日などの情報が表示されます。
同時に、先ほど登録したメールアドレスにも同様のメッセージが届きますので、後で確認してくださいね。
また、この画面の下部にある「Print」で印刷、あるいは「PDF Downroad」でパソコン・スマホなどに保存することもできます。
シンガポール滞在中はいずれかを持っているようにしましょう。
特に「DE №」は登録内容に変更が生じたときにも必要です。
最初に申請人数を選択した下の画面で、右下の【Update a Submission】を選択し、「DE №」やパスポート番号を入力して登録画面を開き、修正しましょう。

シンガポールに到着したら…
空港の入国管理カウンターにいるICA職員に、パスポートを提示すればOKです。
「SG Arival Card」について聞かれたら、オンライン申請した旨「I applied online」と告げましょう。
ただし、求められたら保存したPDFか印刷したものを職員に見せてくださいね。
おわりに
世界の貿易中心地シンガポールは、ショッピング天国!
ありとあらゆるブランド品が集まり、セール期間はかなりお得に買うことができます。
さらに、おいしいグルメやかわいい雑貨、ハイクオリティなホテルに豊富なアクティビティも揃っており、友達同士でも家族でも楽しめる要素がたっぷり詰まった国です。
近代国家のシンガポールは、2020年の新型コロナウイルスの対策にもいち早く乗り出し、電子出入国カードでの管理も始まりました。
この記事では新型コロナウイルス対応版のSG Arival Card申請方法をご紹介しましたが、対応の早いシンガポールの入国管理は状況に合わせて柔軟に変更されることと思われます。
渡航の際は最新の情報を確認してくださいね。
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