草津温泉や軽井沢は首都圏からアクセスしやすく、手軽な旅行先として人気のエリア。
さらに、目的地以外にも足を延ばして遊べたら、もっと大満足ですよね。
でも、子連れ旅行だと、どうしても子供中心のスポットに偏りがちです。
そこで、今回は子供はもちろん、大人もはしゃいで学べるスポットを厳選!
一緒に遊んで一緒に学べ、草津温泉や軽井沢のついでに立ち寄りやすい場所からおすすめを紹介します。
草津温泉と軽井沢、両方からの所要時間とルートも掲載しているので、旅行の計画を立てるときにお役立てください。
もちろん、当サイト管理人Uniの深掘りネタ付きで解説しますので、夏休みの自由研究など学校の宿題にも使えますよ!
ぜひチェックしてみてください!
火山活動による通行止め・感染症対策など、規制がかかることがあります。
必ず現地の最新情報をご確認ください。
草津温泉スキー場
草津温泉の中心「湯畑」から徒歩20分の草津温泉スキー場(旧:草津国際スキー場)。
子供連れや積雪時は草津温泉バスターミナルから町内循環バス(100円)を利用すると、楽にアクセスできます。
軽井沢からでも車で1時間の距離なので、立ち寄り温泉の前に体を動かすのにぴったり。
温泉に入るのは面倒という人は、湯畑横の足湯を楽しむのもおすすめです(無料♡)。
草津温泉のスポット情報は、こちらの記事をご覧ください!
名前が「スキー場」となっているため冬季以外はスルーしてしまう観光客もいますが、子供が一緒ならグリーンシーズンにこそ行ってみて!
実はここ、4月から11月(気象状況による変動あり)にかけて「天狗山プレイゾーン」となっていて、14種以上の遊びが楽しめるんです。
小さい子供だけでなく、カップルでも楽しめるスポットになっています。
また、春・夏は高原の気持ち良さ、秋は紅葉を見る楽しみもあります。
用具代(一部はリフト代も)は料金に含まれているので良心的。
好みのアクティビティだけ申し込め、時間内なら何度でも遊べます。
ケガなどが心配な人は、その場で加入できる保険もあるので安心です。
疲れたらレストランやカフェで一休み。
テイクアウトもできるので、景色を楽しみながら食べるのも◎。
アクティビティもいいですが、当サイト管理人Uniのイチオシは❝ハイキング❞。
白根山の自然を満喫できるコースを子連れで楽しめるのが最大の魅力です。
湯釜付近は火山活動によって入山規制がかかることもありますが、おすすめは次の2コース。
特に、殺生河原の荒涼とした風景と硫黄の強烈なニオイ(といっても本当は硫化水素の香り)は子供に体感してほしいもの。
ただし、硫化水素の発生しやすい区域なので、決して立ち止まらないでくださいね!!
また、手軽にハイキングを…という人は、7月まで氷が残る洞窟(氷室)が見られる❝氷谷コース❞がおすすめです
Uniは冬のスキーはさっぱりですが、夏のスキー場は思いっきり楽しめました!
ぜひ草津の大自然を体感してください!
草津白根山(湯釜展望台)
草津温泉街から車またはバスで30分、最寄りの駐車場から歩いて20分。
草津温泉からは国道292号線(志賀草津高原ルート)を経由するのが一番の近道です(2020年10月17日現在、駐停車禁止区域)。
軽井沢からだと、浅間・白根・志賀さわやか街道を経由し、車で約1時間と徒歩20分です。
ここ草津白根山の頂上にある湯釜は、白根山の噴火によってできた火口湖。
エメラルドグリーンの水をたたえた湯釜と周辺の荒涼とした岩肌のコントラストは、とても神秘的。
特に晴れた日は輝くような美しさを見せてくれます。
湯釜へのルートは、白根山の活発な火山活動により度々通行止めになりますが、チャンスがあればぜひ見に行くことをおすすめします。
まずは「草津白根レストハウス」を目指しましょう。
ここには駐車場があり、バスでも行けるので、体力に自信がない人でもOK。
湯釜は見えませんが、同じく火山活動によってできた❝弓池❞が近くにあり、緑が多く景色がキレイなスポットです。
ここから先は車両通行止めなので、徒歩で湯釜に向かいます。
でも、湯釜への道は整備されていて高低差も少ないので、20分ほど歩けば比較的楽にたどり着けます。
おもしろいのは途中の植生の変化。
湯釜に近づくにつれて植物が生えない剥き出しの地面へと変わる様子が、活火山で生息する厳しさを物語っています。
湯釜にはその景色を一望できる「湯釜展望台」があり、最も近くで湯釜を見ることができます。
湯釜の水は火山活動の影響で真冬でも水温は20℃以上!
この周囲だけは雪が積もらない、湯釜らしい光景が見られますよ。
また、水質はpH1に近く、世界有数の強酸性の湖として知られています。
当然のことながら草津温泉の水質同様、魚などは棲めない環境です。
詳しくはこちらの記事で触れていますので、併せてご覧くださいね。
さて、湯釜を見たい人の多くは、あの美しい色に魅せられたからではないでしょうか?
実はあの乳青色、水に含まれる鉄イオンや硫黄などが特定の波長を吸収し、青系などの光を反射しているからなんです。
鉄というとピカピカ光る金属を思い浮かべますが、鉄イオンは状態によって吸収する光の波長が変わる、不思議な金属です。
例えば、私たちの血液の色。
赤血球に含まれる血色素❝ヘモグロビン❞に含まれる鉄が赤いためであることを中学校の科学で学びます。
でも、湯釜の水も鉄を含むのに赤くないですよね。
高校化学以上の分野になりますが、鉄イオンには2価(Fe2+)と3価(Fe3+)があり、ざっくり言うと、
- 2価 ➡ 薄い青緑系の色
- 3価 ➡ 黄褐色
をしています。
これらの鉄イオンに化合する物質によって、青や赤、黄色や茶色などの色に変わるのです。
湯釜の色が青系であることを考えると、2価の鉄イオンが含まれているのかな~なんて想像しちゃいますね。
昔の人の目にはさぞ神秘的に映ったことでしょう。
ロックハート城
草津温泉から車で1時間20分ほどにあるのが、イギリスの街並みを再現した「ロックハート城」。
❝浅間・白根・志賀さわやか街道❞を経由すれば、軽井沢からでも1時間40分ほどです。
関越自動車道から東京方面へ帰るなら、沼田ICに近いのでルート的にもおすすめ。
作り物ではなく、イギリスにあった❝本物の城❞を移築・復元したというのが、ロックハート城の特徴。
18世紀のステンドガラスがある教会や鐘撞き堂、花が咲き乱れるイングリッシュ・ガーデンなど、まるで中世に迷い込んだような気分に浸れます。
敷地内は、映画やドラマの撮影でも利用されるほどの本格派。
映える写真が撮れること間違いなしのフォトスポットが満載です。
この城には、
- テディの家:テディベアのコレクション
- サンタ・ミュージアム:俳優 津川雅彦氏のサンタクロースコレクション
- ストーンアカデミー&石ころミュージアム
- 香水の部屋
- サインギャラリー:撮影で訪れた有名人のサインの展示
- プリンセス体験:ドレスを着て写真撮影
- 宝石探し体験:天然石を砂の中から見つける
など様々な展示や体験が用意されていて見ごたえ十分。
管理人Uniがここをおすすめした理由は、お城に憧れる女の子(もちろんママも)だけでなく、男の子も十分に楽しめるから。
メルヘンの中に、突如現れる「ストーンアカデミー&石ころミュージアム」は不思議な感じもしますが、実はロックハート城の運営は石材業社なんです。
そもそもこの場所には石のテーマパーク「大理石村」があり、そこに城を移築したもの。
「ストーンアカデミー&石ころミュージアム」は原点なんです。
ここには地球が育んできた鉱石や恐竜の化石が多数展示されています。
実際に触れるものもあるので、楽しいですよ。
石関連でいえば、「宝石探し」や「天然石ブレスレット作り」などの体験もできます。
天然石(鉱石)はマグマが固まる時にできる鉱物の結晶。
中学校の理科で習う火成岩(火山岩と深成岩)の成分として習いますね。
セキエイやカンラン石などきれいな石が見つけられるかも!
(アクセサリーで人気の水晶やアメジストはセキエイ、ペリドットはカンラン石の仲間ですよ~。)
ロマンチックな気分だけでなく、いろんな体験もしてみてくださいね!
レストランもありますよ。
もっと外国気分を味わいたい方は、こちらの記事もどうぞ!
鬼押出し園
草津温泉から南へ浅間・白根・志賀さわやか街道を走ると45分ほどで到着するのが「鬼押出し園」。
軽井沢なら❝鬼押ハイウェー❞などを経由して30分ちょっとの距離にあります。
東京方面から直接行くなら、上信越自動車道の碓氷軽井沢ICから約45分ほど。
ここは1783年の浅間山の大噴火によって生み出された溶岩が広がる一帯です。
噴火当時は老中・田沼意次が権勢をふるっていた時代。
天明の大飢饉の真っただ中に起こった大規模な噴火に、人々は恐れおののいたことでしょう。
鬼押し出しには謎が多く、不明な事象も多いのですが、NHK『ブラタモリ』で、この奇岩に彩られた風景が数カ月にわたる噴火活動のラスト24時間で生じたという解説をしていました。
このようなゴロゴロとした溶岩を見るだけでも楽しいですが、可憐な高山植物が見られるのも嬉しいポイント。
例年5月から7月上旬あたりまで、
イワカガミ、ツガザクラ、コマクサ、ヤマツツジ、レンゲツツジ、ホツツジ、ヤナギラン
などの美しい姿が見られます。
でも!Uniのおすすめは、何といっても❝ヒカリゴケ❞!
その名の通り、暗がりで薄緑色に光るんです。
氷河期の生き残りと言われるほど原始的なコケ植物で、1科1属1種という貴重な種です。
事実、生息地によっては絶滅危惧種として保護されているほど。
このヒカリゴケが発光する仕組みは、ホタルなどと異なるのがおもしろいところ。
ホタルやホタルイカ、夜光虫などに見られる生物発光の多くは、❝ルシフェリン❞という発光物質と❝ルシフェラーゼ❞という酵素が起こす化学反応のひとつ。
ですが、ヒカリゴケはレンズ状細胞に当たった光が反射することにより、光って見えるんです。
もうちょっと詳しく説明すると、私たちの目は物質が反射した波長の光を❝色❞として認識しています。
前述の湯釜の色も、鉄イオンが反射した波長の光が青系だから青っぽく見えるんですね。
つまり、ヒカリゴケは自ら発光するのではなく、岩穴に差し込むわずかな光に含まれる緑色の波長をレンズ状細胞が反射するために光って見えるというわけです。
このレンズ状細胞はまさにレンズのように膨らんでおり、効果的に光を集めることができます。
虫眼鏡で日光を集めるのと同じ原理ですね。
ですから、ホタルのように真っ暗なところで光ることはできません。
反射光なので、わずかでも光が必要なのです。
ただし、明るすぎるところでは反射した光を私たちが認識できませんから、適度な暗がりという条件が揃っていることが大切なのです。
Uniが鬼押し出しでヒカリゴケのきれいな色を見られたのは、なんと1度だけ。
運が悪いんでしょうね、きっと…。
皆さんはぜひ美しいヒカリゴケを目撃してきてください!
碓氷峠鉄道文化むら
浅間・白根・志賀さわやか街道を経由、草津温泉から1時間半ほど走ると中山道沿いに現れるのが「碓氷峠鉄道文化むら」。
軽井沢からなら国道18号で約30分の近さにあります。
鉄道好きキッズはもちろん、そうでなくても十分楽しめるパークです!
きつい勾配が続く碓氷峠は古くから交通の難所として知られ、江戸から長野へ至る関所もありました。
明治時代には鉄道を引く計画が持ち上がりましたが、傾斜のある山道のため難航し、ドイツの山岳鉄道を参考にしたアプト式を日本で初めて導入することで、ようやく運航に至ったそうです。
このアプト式とは歯車付きのレールとギアを使って鉄道を走らせる方式の1つで、特に複数のギアを用いて安全性と低コストを両立した画期的な方法でした。
こうした苦労の末、トンネル数26もある碓氷線が明治26年に開通。
その後、電気車両の導入により輸送力もアップし、当初は横川―軽井沢間を80分かけて運航していたものが最短17分に短縮されました。
そして平成9年、長野新幹線の開通により104年の歴史に幕を下ろした碓氷線。
その詳細な歴史を辿り、貴重な文化遺産に触れられるのも、鉄道文化むらの大きな魅力の一つです。
しかし、それに勝る体験ができるのが鉄道文化むらのスゴイところ!
なんと、日本で唯一、碓氷峠専用「EF63形電気機関車」の運転体験ができる施設なんです!!
もちろん、本物!
さすがに本物の車両を運転するとあって、かなり本格的。
午前中に学科講習(!)、午後に実技講習を受けたあと、修了試験を受けます。
合格後の運転回数により、「機関士見習」「補助機関士」「本務機関士」の腕章がもらえるというのも嬉しいですね。
鉄道ファンなら子供とは別行動でトライしたくなるかも?
一方、子供向けのアクティビティもたっぷり用意されています。
鉄道文化むらでしか出会えない30車両もの実物や鉄道資料館のジオラマを見たり、『きかんしゃトーマス』に登場しそうな鮮やかなグリーンのミニ蒸気機関車に乗ったり…とキッズから大人まで目を輝かせて見学・体験できる施設が目白押し!
ここならではのグッズも欲しくなるものばかりですよ。
「電車に興味ないのよね…」というママのために、ぜひ「トロッコ列車ライン」に一緒に乗ってあげましょう。
これは廃線になった碓氷線を利用したトロッコ列車で、❝ぶんかむら駅❞と❝とうげのゆ駅❞を結んでいます。
碓氷峠の見晴らし抜群のオープン車両(冬はアクリル板付き)と、レトロでかわいらしい普通車両があり、どちらも試したくなるほどの風情がありますよ。
3世代で楽しむのもおすすめです。
観音山ファミリーパーク
家族みんなで思いっきり遊びたいなら「観音山ファミリーパーク」がおすすめ!
草津温泉から国道406号を経由して約2時間、軽井沢からなら上信越道で約1時間です。
藤岡ICが近いので、帰りの休憩地点として利用するのにもぴったりです。
観音山ファミリーパークは群馬県高崎市内にあり、緩い傾斜を利用した公園には、
他にも「赤ちゃん休憩室」やベビーカー・車いすの貸し出しなど設備も整っているので、幅広い世代で利用できるのが嬉しいところ。
売店もあるので休憩に立ち寄るのもおすすめです。
春から秋まではバーベキューも利用できますよ。
入場料などは不要の公園なので、気軽に寄り道できるのもポイント。
長時間のドライブの合間・トイレ休憩にも最適。
子供を遊ばせておけば、帰りはぐっすりですよ~!
富岡製糸場(世界遺産)
2014年、世界遺産に登録された「富岡製糸場」は社会の教科書にも登場する超有名な観光地!
草津温泉からは国道406号経由で2時間弱、軽井沢なら上信越道で1時間弱。
藤岡ICにも近いので、東京方面からのアクセスにも旅行帰りに立ち寄るのにも最適なスポットです。
明治5年(1872年)、国を挙げて近代化へと突き進む日本の象徴ともいえる富岡製糸場は、官営(国営)の大規模な西洋式模範工場として稼働を始めました。
富岡の地が選ばれたのは、もともと養蚕が盛んで生糸の入手が容易であったこと、広い土地と必要な水量が確保できることなど、いくつもの条件を満たしていたからです。
富岡製糸場の人気は、何といってもレンガ造りの美しい外観!
フランス式に積み上げられたレンガとレトロなガラス窓は、明治時代を感じさせる優雅な佇まいです。
しかし、自動繰糸機がずらっと並ぶ内部の様子は圧巻で、国の威信を掛け西洋化への礎となったことを、子供でも実感できます。
同じ時期に覚えるものとして、福岡県の「官営八幡製鉄所」もありますね。
こちらは明治政府の殖産興業の政策に基づき造られた製鉄所で、立地の条件に近くの筑豊炭田から燃料が供給しやすかったことが上げられます。
セットで覚えておきたいところです。
さてさて、生き物好きの管理人Uniは、富岡製糸場に供給される繭の主、つまり蚕(カイコ)に目が行ってしまうのですが…え?気持ち悪い?
かわいいお土産も売っているので、少々お付き合いくださいなw
カイコは❝カイコガ❞という蛾の一種ですが、❝完全に家畜化された昆虫❞という珍しい生物です。
カイコガを野に話しても、成虫は羽があるのに飛べず、幼虫は自分の肢で葉にしがみついていられないという、とんでもない有り様。
人間の手を離れたら一日も生き延びられないでしょう。
近縁種は野生でちゃんと生息しているんですけどね。
そのカイコ、シルク(絹)という素晴らしい天然の糸を作り出します。
シルクは幼虫から成虫へと変態する途中の蛹(さなぎ)の間、身を守る殻の役割をするもの。
このシルク、アパレル業界だけでなく、医療分野でも大注目の素材!
ヒトの皮膚と性質が似ているため吸湿・発汗作用に優れており、人工皮膚としての研究も進められています。
また、シルクの主成分はフィブロインとセリシンはタンパク質の一種。
プロテインとして摂取しているかもしれないですね。
シルクは一般的に4個以上の繭から取り出した糸で紡ぎますが、実は1つの繭は切れ目のない1本の糸からできています。
蛹が羽化すると繭を破るため糸を溶かしてしまうため、良質な絹を得るには、かわいそうですが羽化する前に繭ごと煮るか高温乾燥させるのだそうです…。
富岡製糸場を持ち出すまでもなく、日本では古来から養蚕は重要な産業の1つ。
開国以降は主要な輸出品でしたが、それ以前も貴重な収入源であったため、❝お蚕様❞❝おしら❞と呼ぶ地域もあります。
今なお皇室では伝統行事❝御養蚕始の儀❞を行い、皇后陛下が桑の葉を与え、カイコのお世話をされています。
このカイコたちは奈良時代から受け継がれる❝小石丸❞という品種で、皇居内の御養蚕所で飼育されています。
東京のど真ん中で養蚕が行われているなんて、ちょっとした衝撃ですね。
日本人と深い関りのあるカイコたち。
富岡製糸場だけでなく、それを支えた歴史ある養蚕業に思いを馳せてみるのもいいですね。
こんにゃくパーク
さて、富岡製糸場に行ったらぜひ立ち寄って頂きたいのが、車で15分の所にある「こんにゃくパーク」。
世界遺産は難しい…というキッズも、ここに行けば大満足です!
こんにゃくパークは蒟蒻イモから製造する過程を見学できるだけでなく、なんと無料の❝こんにゃくバイキング❞があるんです!
え?こんにゃく、食べたくない?いやいや、侮るなかれ!
定番の「玉こんにゃくの煮物」「刺身こんにゃく」はもちろん、「こんにゃくラーメン」「稲庭うどん風こんにゃく」から「こんにゃくゼリー」など、すべてが無料で食べらる太っ腹ぶりに大人も子供も大喜び間違いなしです。
どんなに食べてもヘルシーなので、パパもママも安心ですね!
さて、こんにゃくにはすごい秘密があります。
それは、ゼラチンや寒天などの凝固剤(ゲル化剤)に比べ、非常に熱に強いという点です。
私たちが口にするゼリー状の固まった物質を❝ゲル❞と言いますが、一般的なゲルは熱に弱く、一度固まった(ゲル化)後でも、
- ゼラチン:牛や豚、魚などの皮や骨から作る
50~60℃で溶解するが、25℃以上でも型崩れする。 - 寒天:テングサやオゴノリなどの海草から作る
85℃以上で溶解、室温で型崩れすることはない。
という性質があります。
ゼラチンは煮こごりを想像すると分かりやすいですが、冷蔵庫から出した時は固まっていても、室温に放置したり温めなおしたりすると煮汁に戻りますよね。
これがゼラチンの温度による弱さです。
一方の寒天はゼラチンに比べれば格段に耐熱性があります。
通常の加熱程度なら溶けないため、レンジでチンするお弁当のゼリーや、加熱殺菌される缶詰のみつ豆などは寒天が用いられるわけです。
ですが、90℃近くまで加熱すると、液状になってしまいます(特殊な寒天を除く)。
ところが、こんにゃくの主成分❝グルコマンナン❞は、一度固まると温めても冷やしても溶けることはありません。
こんにゃくは冷やして固めるのではなく、❝アルカリ処理❞で固めるからです。
実はこの原理、すべてが解明されているわけではありません。
アルカリ性にするとグルコマンナンの分子同士が水素結合し、ゲル化していると考えられていますが、まだまだ不明な点があるのです。
なので、アルカリ性にすると❝こんにゃく❞や❝こんにゃくゼリー❞も溶けます。
でも、食べ物が初めに入る胃の消化酵素❝ペプシン❞は酸性。
そのため、グルコマンナンを溶かすことはできません。
膵臓から出る消化液❝膵液❞は弱アルカリ性ですが、すでに胃で酸性になっている食べ物は中性になる程度なので、こんにゃくもほとんど溶けることはないでしょう。
これが、こんにゃく製品が❝満腹感がある❞❝腹持ちが良い❞と言われる理由です。
さきほど❝ヘルシー❞と書いたのも、消化液で分解できないので体に吸収されることがなく、カロリーがほぼゼロとなるためです。
いわゆる❝食物繊維❞ですね。
工場見学や食べ放題を堪能しつつ、こんにゃくの秘密も思い出してみてくださいね!
夏休みの自由研究にもおすすめですよ。
「こんにゃくパーク」ではその他にも、
- こんにゃく・ゼリーの試作、こんにゃくの色付けなどの体験
- こんにゃく詰め放題
などがあり、お土産にもぴったり。
身近な食材ですが、奥の深い❝こんにゃく❞を深掘りするチャンス!
ぜひ立ち寄ってみてください!