東北自動車道・上り線の羽生PAは『鬼平江戸処』と称したテーマパークのようなパーキングエリア。
外観だけでなく、飲食店のメニューやお土産も江戸風なので、トイレ休憩だけじゃもったいない!
大人も子供も楽しめる仕掛けがいっぱいです。
しかも、一般道からも入れるんです!!
そこで今回は羽生PA『鬼平江戸処』を徹底解剖!
体験談に基づき、一般道からの行き方も画像とともにお伝えしますよ!
周辺の立ち寄りスポットも紹介しますので、ロードサイドレジャーとして複数立ち寄るのもあり!
週末のお出かけにいかがでしょうか?
基本情報
都心から北へと伸びる東北自動車道(東北道)は、江戸時代に整備された五街道のうち2つ、❝日光街道❞と❝奥州街道❞の現代版ともいえる高速道路です。
今回ご紹介する羽生パーキングエリア(羽生PA)のある埼玉県羽生市は、北部を流れる利根川を越えれば栃木県という場所。
この羽生PAの上り車線にあるのが『鬼平江戸処』。
読み方は❝おにへいえどどころ❞です。
隣町の栗橋に関所(江戸への出入口)があったことから、羽生PAを江戸(東京)への入口に見立て、ひとときのタイムトリップが味わえるというコンセプトになっています。
しかも、ここの江戸の街並みは、池波正太郎氏の小説『鬼平犯科帳』に登場する文化・文政時代をイメージしたもの。
小説だけでなくテレビ時代劇としても根強い人気を得た『鬼平犯科帳』の世界観を体験できる、テーマパークのような雰囲気になっています。
主人公・鬼平が愛した江戸庶民の味も楽しめますよ。
ちなみに、文化・文政時代は11代将軍・徳川家斉のころ。
松平定信の❝寛政の改革❞や、ドイツ人医師・シーボルトが日本地図を国外に持ち出そうとした❝シーボルト事件❞が起きた頃までです。
江戸文化が華々しく栄え、人情味あふれた庶民の暮らしぶりを手軽に楽しめるのが『鬼平江戸処』というわけ。
利根川を越えて一番初めにあるPAなので、都内に入る前の休憩にもぴったり。
ライトアップされた夜の鬼平江戸処も良い雰囲気ですよ。
さらに、高速に乗っていなくても、一般道からもパーキングエリアの利用ができちゃうのが良いところ(詳細は別項参照)。
もちろん、入場無料です!
トイレ休憩だけではもったいない!!
ぜひ江戸体験もしてみてくださいね。
さて、行き方について補足しますね。
東北道に乗っている人が羽生PAに立ち寄るのは、特に問題ないと思います。
上り車線なので、東京・横浜方面に帰宅途中で寄るという人が多いと思いますが、一つ問題なのは駐車場。
普通車用のスペースは110台分なので、東名高速・海老名PAみたいな広さはありません。
そのため、混雑時は満車の可能性も。
ちなみに、管理人Uni が利用したゴールデンウィークの昼時はちらほら空車がある程度に混雑していました。
渋滞ピークに差し掛かる頃には、もっと混雑していたかもしれませんね。
もっとも、そんなに長居する人ばかりではないと思うので、回転率は良いと思いますよ。
高速道路に乗らずに一般道から利用する場合は、次項をご覧ください。
東北道・下り車線から利用したい場合は羽生ICで降り、次項のように一般道から利用するのが良いでしょう。
一般道からの行き方
高速道路に乗らなくても、ふらっと立ち寄れるのが羽生PA『鬼平江戸処』最大のメリット!
専用駐車場は羽生PAのすぐそばにあり、徒歩1~2分で鬼平江戸処に行けます。
自転車・バイク用の駐車場も車用の隣にあるので、ツーリングやサイクリングの休憩にもおすすめですよ。
まずは専用駐車場を探しましょう。
羽生PAの周辺は田んぼが広がるエリアのため、入り組んではいませんが、目印が少ないのが難点とも言えます。
そこで、周辺まで行ったら、とにかく東北道の上り車線サイドを目指しましょう。
東北道の西側にいる場合は、所々にアンダーパスが設置されているので、くぐって東側へ抜けてください。
東北道の両脇には側道が通っているので、これに沿って行くのが一番わかりやすく、おすすめです。
鬼平江戸処用の駐車場は、この側道沿いにあります。
側道は羽生PAのところで大きくカーブしています。
南側から向かう場合、側道が膨らみ切った少し先に専用駐車場があります(地図参照)。
画像の看板が立っているので、見落とさないように!
【 一般道用駐車場と専用入口(一般道からのお客様用) 】
- 駐車無料。
- 駐車スペースは24台分、そのうち3台は軽自動車用。
- 鬼平江戸処への専用入口は7:00~22:00に利用できる。
管理人Uniが行ったときはゴールデンウィーク中だったため満車でしたが、5分ほど待っていたら停められました!
さて、車を停めたら駐車場を背に、側道を左手方向に歩いていきましょう。
すると、すぐに画像のようなスロープが見えてきます。
バリアフリーなのでベビーカーや車いすも安心。
その奥にある門が羽生PA(上り)『鬼平江戸処』の入口です。
ちなみに開門時間は7:00~22:00です。
門が開いていても店舗の営業時間はそれぞれ異なるので、注意しましょう。
公式サイト にて営業時間を確認しておくのがおすすめです。
子供も楽しめる!見どころ&イベント
鬼平江戸処には随所に江戸らしさ・鬼平らしさ(?)が散りばめられています。
再現された江戸の街並みは実に見事。
古びた瓦や漆喰の壁のシミなども細やかで、看板などのディテールも凝っています。
当時の建築技術を忍ばせる❝下見板張り❞や、芝居小屋に貼られた❝むしろ❞、柱の刀傷(!)なども探すとおもしろいですよ。
建屋の横には防火用水も!
それもそのはず。
江戸の町は木造家屋の超密集エリア。
幾度となく大火に見舞われた江戸の人々の、命と家財を守る知恵の表れとも言えるでしょう。
当時の江戸は人口100万都市で、世界一だったと言われています。
人口密度もかなり高く、火事の恐ろしさは相当なものだったのでしょうね。
さらに、店舗にかかる❝のれん❞は、地元・羽生市にある藍染工房「武州中島紺屋」が作成したもの。
天保8年創業の老舗の技が贅沢に使われています。
また、子供と一緒なら、鬼平江戸処のあちこちに隠されている「つなぎ」を探すのもおすすめ。
「つなぎ」とは役人と密偵が秘密裏に連絡を取り合うための仕掛けで、小説にも登場するものです。
「つなぎ」の場所は入口脇の❝かわら版コーナー❞に設置されている iPad で調べられますよ。
複数台あるので、仲良く使いましょう。
浮世絵から紐解いた江戸庶民の暮らしも紹介されているので、大人も子供も学べますよ。
そのほか、編み笠や木桶など、当時の生活が忍ばれる江戸グッズ(?)を探して回るのも楽しいですね。
さらに江戸時代を彷彿とさせるイベントも開催されています。
「猿回し」や「ガマの油売り」「江戸大神楽」、「南京玉すだれ」や「糸あやつり人形」など江戸庶民に人気のあった催し物が見られますよ。
過去には和太鼓や三味線の演奏会、また、稀代の浮世絵師「葛飾北斎」のパネル展なども。
開催日時や演目などは事前に公式HPで確認していきましょう。
イベントは日曜日に行われることが多いですが、天候による中止もあるので注意してください。
一日に数回公演があるイベントもありますよ。
いずれも観覧無料。
イベントの多くは❝弥勒寺界隈❞という休憩エリアで行われます。
高速用駐車場から行く場合は、鬼平江戸処の建物を右方向に回り込んだあたり。
男性用トイレの裏手にあります。
一般道から入る場合は、一般道用の専用入口を入ってすぐのところが弥勒寺界隈です。
雰囲気だけでなくイベントでも江戸時代を満喫できるなんて、本当にテーマパークみたいなパーキングエリアですね。
江戸グルメ&おみやげ
さて、羽生PAへ来たからには、ぜひ鬼平が愛した江戸庶民の味を楽しまなきゃもったいない!
鬼平江戸処には飲食店6つと、テイクアウト専門店2つ、お土産エリア、そして休憩所があります。
飲食はフードコート形式で利用するシステムなので、家族の好みが違っていても大丈夫。
自分が食べたい料理やデザートを選び、座ってゆっくり食べることができます。
外にもベンチが集まった休憩エリア❝弥勒寺界隈❞があるので、感染症対策にもおすすめです。
※ イベント開催時は利用できないこともあり。
テイクアウトメニューをベンチで食べるのもいいですね。
給水機やベビールームもあります。
ドライブの休憩や、授乳・おむつ替えなどに利用するのもOKです。
それでは、鬼平江戸処のグルメとおみやげをご紹介していきます。
シーズンによって販売していない場合もあるので、公式サイトをチェックしてくださいね!
メニュー紹介:食事は江戸の名店で
屋内エリアには作家・池波正太郎氏が愛し、『鬼平犯科帳』にも登場する江戸の名店が並んでいます。
食事系のメニューが中心なので、ガッツリ食べたい人におすすめ!
通路はやや狭いので、小さな子供連れの方は気をつけてくださいね。
それでは、店舗とそれぞれの代表的なメニューをご紹介しておきましょう。
【 飲食店(一部テイクアウト可) 】
店舗名は『鬼平犯科帳』の作中の名前になっているところもありますが、いずれも東京の老舗ばかり。
例えば五鉄は日本橋・玉ひで、本所さなだやは神田まつや、弁多津は日本橋・たいめいけんの監修といった具合です。
昔から食通を唸らせてきた名店が、パーキングエリアで味わえるなんて贅沢ですね!
贈答品としてデパートにも出店している船橋屋は、元祖くず餅として有名。
イートインのほか、お土産用も買えるので立ち寄って見てくださいね。
甘党の管理人Uni も船橋屋のモチモチ食感が大好き!
品のいい甘さの黒蜜もぜひ味わって頂きたいです。
テイクアウトも充実
建物に入らずに購入できるテイクアウト店には、小腹が空いたときにピッタリの軽食やスイーツが充実しています。
駐車場側に『立ち食い処(屋台連)』、建物の右手角を曲がったところにあるのが『文楽焼本舗』です。
外のベンチで食べても良し、建物内の休憩スペースに持ち込んでも良し、です。
ベンチは木陰などにもありますが、『文楽焼本舗』の前を通って少し奥(男性用トイレ裏手)に行くと、屋根付きの休憩エリア❝弥勒寺界隈❞がありますよ。
【 テイクアウト店 】
デザートとは言え、江戸時代を感じさせる工夫が施されているのが鬼平江戸処の特長。
もこもこのソフトクリームには、なんと江戸時代のお金❝寛永通宝❞のトッピングが!
濃厚なミルク味にサクサクのワッフルコーンが相性バッチリです。
チョコ味や抹茶味とのミックスも楽しめますよ。
我が家が行ったゴールデンウィークにはレモネードも販売していました。
でも!鬼平江戸処でぜひ味わって頂きたいのは、ここの甘酒!
なんと、東京・神田明神に店を構える『天野屋』の甘酒が飲めるんです。
天野屋は1846年創業の老舗で、ここの地下6mにある天然の室(むろ)で育てられた米麹を使って熟成した甘酒が有名。
かくいう Uni も子供の頃からの大ファン(!)で、神田明神にお参りするたびに天野屋で甘酒を飲むのが楽しみでした。
時を超えて受け継がれる自然の甘味と恵み。
近年は❝飲む点滴❞と言われ、その栄養価が注目されていますから、ドライブの疲れもきっと吹っ飛びますよ!!
一方、甘党ではない方にも試してもらいたいのが、たい焼き。
『文楽焼本舗』のたい焼きには定番の粒あんやクリームなどの他に、❝お好み焼き味❞があるんです。
キャベツとベーコンが入っており、片手で食べられる軽食として最適。
たい焼きには鬼平江戸処の刻印があるので、お見逃しなく。
鯛のかわいい表情にも注目してくださいね!
お土産
旅先ですでにお土産を買った…という人にもぜひ寄っていただきたいのが、『みやげ処』です。
江戸時代の両国広小路をイメージした、レトロな軒先が連なっています。
【 お土産・物産販売 】
ここの人気商品は鬼平犯科帳にちなんだオリジナル商品「火盗 かすてら焼き」。
提灯型のパッケージもインパクトがあり、お土産として喜ばれそうですね。
また、羽生PA・上り限定の「濃厚しっとりチーズケーキ」や、やげん堀中島商店の「七味唐辛子」、原作に登場する目黒・桐谷の「黒飴」などもおすすめ。
混ぜご飯用の具材も豊富に取り揃えられているので、お土産にも後日のお楽しみにも重宝しそうです。
変わっているのは、鬼平犯科帳や江戸の文化に関連した書籍を扱っている点。
キュートな和雑貨も充実しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
羽生PA周辺のおすすめスポット
東北道での休憩にピッタリの『鬼平江戸処』。
でも、『鬼平江戸処』を目的地として遊びに行くのもおもしろいと思います。
併せて周辺スポットにも立ち寄れば、一日たっぷり遊べますよ!
ここでは羽生PA周辺にある観光&ショッピングスポットをご紹介しましょう。
高速利用者は、上り車線なら『鬼平江戸処』に寄ってから、すぐ次の羽生インターチェンジ(羽生IC)で降りればOK。
東京・神奈川などから下り車線で向かう場合は羽生ICで高速を降り、一般道用の入口を利用して『鬼平江戸処』へ寄ってから他のスポットに行くのがおすすめです。
さいたま水族館(羽生水郷公園)
日本でも珍しい淡水魚専門の『さいたま水族館』。
鬼平江戸処からはたった2㎞。
緑豊かな羽生水郷公園の中にあります。
日本を代表する淡水魚のほか、水生昆虫や珍しい金魚などが展示されており、天然記念物のムジナモやムサシトミヨなどの希少種、コツメカワウソの兄弟にも会えますよ。
また、羽生水郷公園には広々とした芝生やアスレチック、バーべキュー広場があるので、一日遊ぶこともできます。
詳しくはこちらの記事をご覧くださいね!
キヤッセ羽生
上記『さいたま水族館』と道路を挟んで建っているのが、農林公園『キヤッセ羽生』。
食事処や物産品の販売所、幼児向けの遊具や池などがあり、週末にはイベントが行われることもあります。
ここでは獲れたての農産物の販売や、食材を利用したレストランでの食事が楽しめます。
遊具があったり、おもちゃを無料で貸し出していたりと、子供向けのサービスも多数。
子供連れにも優しいスポットです。
また、ポット入りの草花は直売だけあってリーズナブル!!
金魚・高級メダカ・イモリなども販売されていて、ペットショップよりもかなりお買い得です!
ゆるキャラグッズや、かき氷、パンのほか、羽生名物❝いがまんじゅう❞もありますよ。
詳しくはこちらの記事をどうぞ!
佐野プレミアムアウトレット
ショッピング好きにおすすめしたいのが、栃木県佐野市にある『佐野プレミアムアウトレット』。
アメリカ東海岸をイメージした大型のアウトレットモールです。
店舗数は180以上(2022年春、飲食店含む)!
きっとお気に入りのアイテムが見つかりますよ。
佐野プレミアムアウトレットがあるのは佐野藤岡インターチェンジ(佐野藤岡IC)。
高速を降りてわずか800m、数分で着く好立地にあります。
東北道のインターは、
(宇都宮方面)ー佐野SAー佐野藤岡ICー館林ICー(羽生PA❝鬼平江戸処❞)ー羽生ICー(東京方面)
の順になので、羽生ICからはすぐ。
混雑時は佐野SAにある佐野スマートICを利用してもOK(3.7kmです)。
先にアウトレットに行くか、鬼平江戸処に行くかは、ルートによって決めてくださいね(^-^)
ちなみに、佐野藤岡ICと羽生ICは、東北道なら15~20分の距離です。
一般道でも26㎞ほどなので、ドライブできない距離ではありませんが、移動するなら高速利用がおすすめ。
理由は、両者の間に❝利根川❞があるからです。
利根川を超えるには橋を渡らなければならないため、一般道にかかる最寄りの❝埼玉大橋❞や❝昭和橋❞には車が集中し、かなりの確率で渋滞します。
時間を有効活用したいなら、東北道が最適です。
さて、佐野プレミアムアウトレットの魅力は、ハイブランドが多く出店していること。
アルマーニ、バリー、ブルックスブラザーズ、ボッテガ・ヴェネタ、コーチ、グッチ、エトロ、ラルフローレン、フェラガモ…などなど。
スポーツブランドは、アディダス、ナイキ、デサント、ニューバランス、プーマ、ラコステなどもあります。
その他、キッチングッズやインテリア雑貨まで、何でも揃っちゃいますよ。
個人的にはビームス、シップスなどのセレクトショップがお気に入り。
靴のダイアナや銀座カネマツもお得率が高いように感じます。
また、子供向けにはLEGO、サンリオ、ミキハウス、メゾピアノ、BE BEなどがおすすめ。
LEGOにはプレイコーナーがあるので、子供も大喜びです。
キッズサイズが置いてあるショップも多いので、ぜひ覗いてみてくださいね。
敷地内には季節の花々で彩られたガーデンや、遊具、噴水もあるので、子供が飽きたら遊ばせることもできますよ。
また、佐野プレミアムアウトレットは1階のみなので、ショップを巡りやすいのも◎。
バリアフリーになっていて、ベビーカーや車いすの貸し出しも行っています。
駐車場は無料で、約4,300台とたっぷりありますが、入庫待ちの行列ができることも。
空車情報はコチラ で確認できるので、ご活用くださいね。
近くには『あしかがフラワーパーク』もあり、こちらも人気のスポット。
世界一と言われる❝藤の花❞が見頃の4~5月は佐野ICも混雑するので、注意してくださいね。