アフリカでのサファリは憧れの旅のひとつ。
でも、どの動物に会えるのか、日本から行きやすい国はどこかなど、旅先選びに悩むことはありませんか?
そこで、生き物好き当サイト管理人Uniがマニアックに各国おすすめのサファリスポットをご紹介!
ベストシーズンや見られる動物の種類を徹底調査し、行きやすさとサファリの魅力に絞って、日本人向けの国を厳選しました。
個人旅行も、ツアーも、アフリカ旅初心者も、ぜひご活用ください!
おすすめの国とベストシーズン
アフリカ大陸には54カ国ありますが、その中でサファリが楽しめる国はほんの少し。
なぜなら、野生動物の生息区域と、アクセスの良さやインフラ、そして安全性などの条件を満たす国が限られるからです。
さらに、海外旅行に慣れた人と初心者とでは、アフリカ旅行のハードルもかなり違います。
そこで、
- イギリスの大手新聞の電子版『The Telegraph』の記事 ❝50 incredible safari holidays❞
- アメリカのニュースチャンネル『CNN』の記事 ❝8 of the best safari destinations in Africa❞
を参考に、日本人の感覚で、かつ旅慣れていない人にもおすすめの国を選びました。
もちろん、生き物好きの当サイト管理人のチョイスですから、野生生物(哺乳類だけじゃない!)との遭遇率や種類もしっかりチェック済みですよ!
なお、ベストシーズンについては各国の政府観光局や大使館情報に基づいて紹介しています。
ただし、同じ保護区内でも環境条件により動物の移動のタイミングがずれることがあります。
ベストシーズンを狙う時はその年の情報収集をしておきましょう。
タンザニア
アフリカ大陸の東にあるタンザニアは、コバルトブルーのインド洋に面した国。
野生動物の宝庫「セレンゲティ国立公園」、アフリカ最高峰の「キリマンジャロ」、そして世界第3位の「ビクトリア湖」など、大自然に恵まれています。
日本からの直行便はなく、ドーハ経由で乗り継ぐのが一般的。
所要時間は約22時間です。
雨季は1年に1~2回、通常は3月~5月と11月~12月が相当します。
乾季は内陸部と沿岸部で違いがありますが、セレンゲティ周辺の乾季はおおむね6~11月頃です。
セレンゲティ国立公園(世界遺産)
大平原に点在するアカシアの下で昼寝するライオンたち…。
私たちがイメージするサバンナそのもの、それが「セレンゲティ国立公園(Serengeti National Park)」です。
セレンゲティとは、マサイ語で「果てしなく広がる平原」の意味。
四国と同じ面積の公園内に300万頭以上いると言われてます。
ここには隣国ケニアの「マサイマラ国立公園」とを楕円を描くように周回する❝エコシステム❞が形成され、ヌーやシマウマ、ガゼルなどの❝動物の大移動(the Great Migration)❞が見られる場所。
中でも、国境のマラ川をダイナミックに渡る姿は有名です。
また、西部のグルメティ川でも川を渡るヌーの姿を目撃できます。
この周辺は野生動物が多く集まるので、サファリに人気のエリアです。
ルート上のホテルは、シーズン中の予約が困難なほどの人気!
同じエコシステムのマサイマラ国立公園よりもセレンゲティ国立公園の方がライオンやチーターとの遭遇率が高いので、特におすすめ!
また、憧れのビッグファイブを一日で見られる確率も高く、短期間でも多種類に会えるのが最大の魅力です。
ヌーの大移動は年で多少異なりますが、
- 東側中心 (マサイマラからセレンゲティへ): 例年10月~12月
- 南部中心(出産シーズン): 例年1月~2月(赤ちゃんが見られる時期)
- 西側中心(セレンゲティからマサイマラへ) : 例年6月~8月
です。
ただし、この時期以外でも動物たちは見られます!
乾季なら移動しない動物たちは水辺に集まるので、会えるチャンスが増します。
また、草木が減るので見通しが良く、鳥類が多いセレンゲティならではのバードウォッチングも楽しめます。
一方、雨季は青々とした美しい草原が!
大移動しないライオンやチーターなどネコ科の動物の出現率が増すとも言われています。
また、セレンゲティ中央部では年間を通して捕食シーンを見るチャンスに恵まれています。
予算的に安いのも◎。
このように、比較的時期を問わず様々な動物に遭遇できるセレンゲティ。
サファリが初めての人にもおすすめです。
セレンゲティに滞在するなら、こちらの記事もご覧くださいね!
ンゴロンゴロ自然保護区(世界遺産)
セレンゲティの南東にある保護区が「ンゴロンゴロ自然保護区(the Ngorongoro Conservation Area)」。
ここに住むマサイ族の権利を尊重し、野生動物と人が共有する保護区として独立した、世界的にも珍しいエリアです。
スワヒリ語で❝大きな穴❞という意味で、数百万年前の大噴火でできたカルデラにあります。
なんと山手線の内側サイズ!
カルデラなので乾季の影響を受けにくく、一年を通して豊かな水と緑に恵まれています。
そのため、4月の雨季も含め一年中ベストシーズンといっても過言ではないでしょう。
ただ、周囲が山(外輪山)のため、❝動物の大移動❞のコースには含まれません。
その一方で、閉ざされた環境ゆえに❝野生動物の箱庭❞と称され、絶滅危惧種クロサイなどの貴重な動物たちが見られます。
また、ビッグファイブとも高い確率で会えるのが嬉しいところ!
ライオンが群れで行動する迫力の光景が見られるかも。
また、湖ではカバや数千羽のフラミンゴが見られ、水辺の観察にぴったり!
セレンゲティの乾燥した平原とは違う魅力なので、両方を訪れる人も多いです。
なお、エリア内のオルドバイ渓谷からは化石人類も発掘されており、自然と文化の両面から世界遺産に登録されています。
ケニア
アフリカと言えばケニアという人も多いほど、日本にもなじみのある国です。
国語はスワヒリ語ですが、イギリスの植民地だった影響を受け広く英語が使われているため、言葉の壁が低いのがポイント。
赤道直下ですが、高原地帯が多いので年間気温は平均10~28℃と低め。
沿岸部やビクトリア湖周辺以外は乾燥が激しいので注意が必要です。
エリアによりますが、おおむね乾季が12月~2月と6月~10月、雨の多い大雨季が3月~5月、週に数回の雨が降る小雨季が11月頃にあります。
直行便はありませんが、コードシェア便を含め日本からの発着便が多く、首都ナイロビへのアクセスが比較的容易なのも特徴。
ドバイ経由などで最短19時間ほどで行けます。
サファリ発祥の地であるケニアには多くの国立公園・保護区がありますが、ここでは初心者向きのエリアをご紹介しましょう。
マサイマラ国立保護区
「マサイマラ国立保護区(Maasai Mara National Reserve)」はケニアで最も多くの動物が見られるスポット。
哺乳類だけでも95種と言われています。
特にライオン、チーターなどネコ科の大型動物が多いのが特徴。
群れで生活するライオンに会える所としても有名です。
おまけに木が少ないので見晴らしが良いため、狩りが見やすいのもポイント。
ダイナミックな野生の営みを目の当たりにする、最高の機会が待っていますよ。
さらに、9月末~11月はセレンゲティから❝動物の大移動❞でやってきたヌーやシマウマ、ガゼルたちで平原が埋め尽くされるほどに!
大群に圧倒されたい人はこの時期がベストシーズンです。
また、1~2月頃は出産シーズン。
ヌーやシマウマは移動後ですが、マサイマラに残っているライオンやチーターなどの赤ちゃんが見られるチャンスです。
ベビーを見たいなら、3月半ば過ぎあたりから。
マサイマラ国立公園ではビッグファイブのほか、ハイエナ、キリン、ヌー、シマウマ、ガゼル、インパラ、イボイノシシ、カバなどがよく見られ、ポピュラーな哺乳類を見たい人におすすめのエリアです。
下記公式サイトにてマサイマラにいる哺乳類のリストが見られるので、詳しく知りたい方はチェック!
ナクル湖国立公園(世界遺産)
地球表面を覆うプレートの境界線にできた7,000kmにも及ぶ巨大な谷 ❝大地溝帯(グレートリフトバレー)❞。
アフリカ大陸東端を南北に走る谷の一部に「ナクル湖国立公園(Lake Nakuru National Park)」はあります。
この湖はアルカリ性のため、その水質を好む藍藻類と小型甲殻類が多く生息し、これをエサとするフラミンゴが数百万羽も集まるスポットとして有名でした。
ところが近年、湖への流水量が増えたため中性に近くなり、水質変化によってフラミンゴのエサが激減。
湖をピンクに染めるほどのフラミンゴの大群は見られなくなってしまいました。
その代わり、モモイロペリカンや蛇も丸飲みにするサンショクウミワシ、見事な羽色のライラックニシブッポウソウなど、450種類を超える野鳥が集まるようになりました。
以前に比べれば少ないですが、コフラミンゴもいます。
アフリカでバードウォッチングするなら、超おすすめのエリアです。
もちろん、大型哺乳類を見たい人にもおすすめする理由が!
それは、一度は会いたいクロサイ、シロサイとロスチャイルドキリン(別名ウガンダキリン)の生息場所だから!
どれも個体数が少なく絶滅が心配されており、ナクル湖には保護柵が設置されています。
この柵のおかげで野生動物との遭遇率が高いのがナクル湖サファリの強みなのですが、背景を考えると悲しいですね。
さて、シロサイには2つの亜種が存在し、その1つキタシロサイは2018年に最後のオスが死亡したため、残るはメス2頭のみ。
もう1亜種のミナミシロサイも個体数が少なく、特に南アフリカで手厚く保護されています。
ナクル湖で保護されているのは、ミナミシロサイ60頭以上、クロサイ25頭以上。
会えたらラッキーですが、両種を同時に目撃することも可能なので、期待しましょう♪
そして、キリン!
現在十数亜種(遺伝子解析中)に分類されていますが、ほとんどの人が思い浮かべるのは実はアミメキリンという種類。
日本の動物園のほとんどがアミメキリンです。
…が!
そのどちらとも異なるのが、ロスチャイルドキリン(学名Giraffa camelopardalis rothschildi:画像参照)。
四本の長い脚に白い靴下をはかせたような模様が特徴です。
頭部も少し白地が多めで、優しい印象があります。
他のキリンと見分けがつかない?
でも違うんですよ~!
キリンに会える保護区は多いですが、世界でも1,700頭前後のロスチャイルドキリンを野生の状態で見られる貴重なエリアです。
また、ナクル湖には草原や森林もあるので、かなりの高確率でキリンやウォーターバック、バブーン、インパラなどの草食動物に会えます。
そして、彼らを狙うライオンや、時にはヒョウにも会えるチャンスが!
森林の近くではクロシロコロブスなど猿も多いですよ。
多様な地形のナクル湖では一年中サファリを楽しめるので、いつでもベストシーズン!
フラミンゴを見たいなら、比較的多く集まる雨季の3月~5月がおすすめ。
ただし、近年は水量が増えて周辺が湿地化し、思ったほど近づけない日もあるので心得ておきましょう。
南アフリカ共和国
アフリカ大陸最南端、喜望峰で有名な「南アフリカ共和国」。
英語のほかアフリカの言語も含め、11もの公用語を持つ多様な民族の国家です。
大航海時代にはヨーロッパの列強が喜望峰を超えてインドを目指しましたが、18世紀には金やダイヤモンドといった鉱物が産出される国だとわかり、オランダ、イギリスの植民地となりました。
そして白人支配が強まり、かつてはアパルトヘイト(人種隔離政策)が行われた国として教科書的にも有名です。
しかし、ネルソン・マンデラ氏が大統領に就任後は黒人・白人間の協調政策をとり、アフリカ経済をけん引する国の1つとなっています。
半面、タンザニアやケニアよりも物価は高く、アフリカではトップレベル。
特に観光客相手の店や都市部では顕著です。
また、ワインの産地としても有名で、ワインセラーを備えているサファリロッジもあるほど。
さて、南半球にある南アフリカでは12月~2月頃が夏にあたります。
多くの都市は季節風の影響を受け、乾季(4~10月)と雨季(11月~3月)があります。
ただし、ケープタウン周辺は地中海性気候のため、乾季と雨季が逆になるのでご注意を。
一方、内陸部は高原地帯のため、夏でも過ごしやすいです。
なお、南アフリカには桜のように一斉に開花する「ジャカランダ」という木があります。
満開の10月~11月ごろは並木道が紫色に染まり、とても美しいですよ。
日本からの直行便はありませんが、シンガポール経由でヨハネスブルグまで最短約19時間。
ケープタウンへは香港経由などで約21時間~となります。
クルーガー国立公園
四国ほどもある世界一大きい鳥獣保護区として知られるのが「クルーガー国立公園(Kruger National Park)」。
世界中から年間140万人以上が訪れる、人気のエリアです。
しかし、実際にサファリを楽しむ人が多いのは、クルーガー国立公園に隣接する私営保護区。
国立公園には自家用車かレンタカーで乗り入れるシステムのため、車の手配やルートの設定など自分で行わなければならず、手間がかかるからです。
その点、私営保護区内のロッジに泊まれば、経験豊富な専属レンジャーが最適なスポットへ案内してくれますし、貴重な瞬間を見逃す心配もありません。
また、私営保護区は規制も緩く、場所によっては車外に降りたり、道路から外れたりもできます。
川や林など、ロッジ周辺の環境によって特色のあるサファリを楽しめるのも魅力。
ざっくりですが、公園の北側は乾燥した野性味あふれる景観、南側は木々が多く緑が多めの景色が広がります。
もちろん動物たちは国立公園と私営保護区を自由に行き来OK。
エサや水を求めて移動を繰り返しています。
クルーガー国立公園とその周辺保護区では、哺乳類147種、鳥類500種以上(渡り鳥含む)、爬虫類114種、両生類34種など多様性に富んだ生物が確認されています。
ビッグファイブに高確率で会えるのも、人気が高い理由のひとつ。
特にゾウは多く、アフリカ全土でも個体数の少ないクロサイ、シロサイも生息しています。
しかし、注目すべきは絶滅危惧種リカオンの生息数(三毛犬のようですが希少です)!
南アフリカ中の約3分の1に相当する150頭が確認されている貴重なエリアです。
中でもクルーガー国立公園の南西部に隣接する「サビサンド私営動物保護区」はマニア垂涎の場所!
リカオンを手厚く保護しており、ライオン、ヒョウなどのネコ科の大型動物も多く見られます。
高級ロッジの多いエリアなので近くに空港があり、飛行機で楽にアクセスできるのはさすが!
泊まってみたいなぁ…(笑)。
クルーガー国立公園は亜熱帯性のため、12月~3月は気温も湿度も高く厳しい真夏に当たりますが、緑が美しく出産シーズンです。
サファリは年間を通して楽しめますが、草丈の低い4月~8月(秋~冬)は見晴らしがきき、動物が水辺に集まるのでベストシーズンと言えるでしょう。
暑すぎず寒すぎない8月~11月(冬~春)もおすすめ。
クルーガー国立公園にはゲートが9つあるので場所にもよりますが、ヨハネスブルグから車で5時間かかります。
さすがアフリカ。スケールが違いますね。
日本からフライトに加え、さらに長距離移動は辛い…という人は、クルーガー・ムプマランガ国際空港を利用すると国立公園まで楽にアクセスできます。
近年、サファリ観光客向けにこの国際空港を利用するツアーも増えています。
ボツワナ共和国
アフリカ南部の内陸にある「ボツワナ共和国」。
大部分が高原地帯になっています。
日本ではなじみの薄い国かもしれません。
しかし、アフリカ諸国の中でも内紛がなく、政情が安定している貴重な国なので、個人旅行におすすめしたい国ナンバーワンです(危険がないわけではありませんよ)。
外務省 海外安全ホームページでも危険レベルは1未満。
また、公用語として英語が使用されているのも嬉しいポイントです。
さて、ボツワナの特徴は、国土の7割を「カラハリ砂漠」が占める点。
降水量が少なく乾燥していますが、厳密には砂漠ではありません。
乾いた地面と所々に植物が生える程度の荒涼とした景色かと思えば、水と緑に覆われた世界最大の内陸デルタ「オカバンゴ・デルタ」もあります。
そんな国土の17%が指定保護区となっているのが、ボツワナのスゴイところ。
多様な自然環境と、そこで暮らす生物を求めて、世界中から研究者が訪れる国なんです。
動物王国であるにも関わらず、今回紹介したどの国よりも安くサファリが楽しめのも、おすすめしたい理由の1つ。
タンザニアの1/3~1/4くらいの値段でサファリできる所もあるくらいです。
驚くほどに野生動物と接近できるボツワナ。
大自然の恵みをダイレクトに感じたい人にぴったりです。
残念なのは、日本からボツワナへのアクセスがスムーズでないこと。
直行便はないので、アジアまたはヨーロッパを経由しますが、どのルートを選んでも20時間、便によっては24時間を超えることも珍しくありません。
比較的短時間で航空運賃も安めなのが、香港で乗り継いでひとまずヨハネスブルグへ入るルート。
そこから国内線に乗り換えて、目的地まで移動するのがおすすめです。
オカバンゴ・デルタ(世界遺産)とモレミ野生動物保護区
記念すべき1000件目の登録となった世界遺産が、この「オカバンゴ・デルタ(Okavango Delta)」。
「カラハリ砂漠にあるのに、なぜデルタ?」と思うかもしれませんが、実は水源は800㎞も離れた国・アンゴラの雨季に降った雨水なんです。
その雨水は川となってカラハリ砂漠を進み、例年5月頃に平坦なこの辺りまで来ると4カ月かけてゆっくりと周辺に広がっていき(ホントに平なんですね)、東京都の約8倍もある広大なデルタ(三角州)ができるわけ。
通常は河口域で見られる現象ですが、内陸にできる珍しいデルタなんです。
そして広がった水はカラハリ砂漠に浸み込んで消えていきます。
周辺にすむ生き物たちにとっては、まさにオアシス。
❝カラハリの宝石❞とも称されています。
このオカバンゴ・デルタの魅力は、水陸両方のサファリが楽しめる点。
ボツワナ観光局によると、このエリアだけで哺乳類122種、鳥類444種、爬虫類64種、魚類71種が確認されています。
カバやナイルワニ、ミズオオトカゲ、美しい鳥類など多種多様な観察ができるのは嬉しいですね。
特に、オカバンゴ・デルタに水が潤い始める5月から8月にかけてはベストシーズン!
エサを求めて肉食動物の動きが活発になり、多くの動物に会えるチャンスです。
色味の薄さが特徴的なケープキリン、褐色の毛並みが美しいセーブル・アンテロープ(その気品に一目ぼれ!)、オカバンゴの固有種でS状の角が印象的なレッド・リーチュエなども、ぜひ探してみてください。
アフリカ南東部に生息するチャップマンシマウマも見られます。
黒い線の間に茶色の薄い線が入っているのが特徴(アニメ『けものフレンズ』にも登場しますね)。
ライオンやヒョウなどは多くありませんが、ガイドの力量と運任せでも結構見られます。
他の国ではGPSを利用して動物との遭遇率を高めることもあるのですが、ボツワナでは人の手を加えず、共存しながら自然を守る方法をとっています。
その効果のためか、動物たちの警戒心は他国よりも低くく、ボツワナでのサファリは距離感が近いと言われています。
絶滅危惧種リカオンも一定数確認されているので、期待しましょう!
11月~12月は出産シーズンなので、赤ちゃんが見たい人はこの時期がおすすめ。
ちなみに、真夏の12月~2月は道路が冠水し、通行できない道もあります。
サファリ不可能ではありませんが、避けた方が良いでしょう。
また、オカバンゴ・デルタの別の楽しみがウォーターサファリ。
水量が多い場所では、伝統の手漕ぎ船「モコロ」に乗って動物の観察ができるんです。
木をくりぬいたモコロは大人気のアクティビティ。
サファリのムードを最高潮まで盛り上げてくれます。
モーター音がないから、至近距離まで近づけます!
このように、オカバンゴではキャンプのロケーションによって特色あるサファリを楽しめるのでデルタ内のキャンプを巡る楽しみ方もあります。
例えば、北側は一年を通して水が多く、オカバンゴらしい景色が見られるエリア。
水辺の動物やパピルスの茂みに集う野鳥の観察のほか、近隣の村にも近いのでローカルとの触れ合いも楽しめます。
また、西側もウォーターキャンプに最適なエリア。
水場を好む草食動物が多く、希少なレイヨウの仲間「シタツンガ」が見られるスポットです。
さらに、南部は「モレミ動物保護区」と重なっており、ゾウ、カバ、バッファローにかなりの高確率で出会える大人気のエリア。
アフリカ屈指のサファリポイントとして有名です。
モレミ動物保護区を訪れるなら、ベストシーズンは乾季の7月から10月がおすすめ。
干上がり始めた水たまりに動物が集中します。
運がよければチーターのハンティングが見られるかも。
また、リカオンの保護に力を入れており、現存するリカオンの30%が生息しているとのこと。
貴重な彼らに会える確率が高いと評判です。
チョベ国立公園
ボツワナ北東部を流れるチョベ川とその流域にあるのが「チョベ国立公園(Chobe National Park)」。
4つのエリアに分けられ、アフリカ有数の動物密集地として有名です。
その中でもゾウ好きにおすすめしたいのが、北東部を流れるチョベ川流域の「セロンデラ」エリア。
草原と森林に育まれ、アフリカ有数のゾウの生息地です。
この辺りのアフリカゾウは特に体が大きいので、迫力満点!
特に乾季にはチョベ川周辺に集まるので、一度に数百頭の群れを目撃できたり、道路を横切るので通行できなくなったりするほどとのこと(ボツワナ観光局公式サイトより)。
また、ボツワナでしか見られないアンテロープの仲間「プク」との遭遇率が高いのもポイント。
セーブル・アンテロープも生息しています。
一方、種類を多く見たい人におすすめなのが、西側の「サブティ」エリア。
アフリカ有数のサファリ天国と言われ、キリン、ゾウ、シマウマ、インパラ、ツェサビーなどの草食動物と、それを求めて集まるライオン、チーター、ハイエナなど、多くの観察に適しています。
その他のエリアも含め、まとめておきますね。
エリアで環境が異なるので、見られる動物も異なります。
好みのエリアを拠点にサファリを楽しみましょう。
おわりに
野生の王国として知られるアフリカですが、エリアによって見られる動物が違います。
ご紹介したようにキリンやシマウマも亜種がおり、場所が違えば種類も異なるのです。
アフリカに行ったら「キリン」「シマウマ」という属名ではなく、分類された亜種名で「○○キリン」「○○シマウマ」とマニアックに探してみてください。
また、ライオン、ヒョウなどに目が行きがちですが、サーバルキャットやカラカルなどネコ科の中型種、ハイエナに似ているのに昆虫食のアードウルフなど珍しい生き物の宝庫でもあります。
ぜひアフリカの、そして地球の素晴らしい姿を見て、自分だけの思い出を作って下さいね。
そして。
アフリカに住む人々と生き物たちの未来のことも、考えて頂けたら嬉しいです。
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